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こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。
読書会の開催や発信活動を通して、本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。
今回紹介する本は、上原隆『晴れた日にかなしみの一つ』(双葉文庫)です。
いわた書店の一万円選書のご縁で手に取りました。
ジャンルとしてはノンフィクション・コラムです。
一般の人に取材したものから構成されています。
著者の上原さんが語り手となり出ているのもありますが、当事者のみで三人称視点のものもあるので読んでいて不思議な感覚になるところがありました。
コラムを書くことになった発端は、
「自分を道端にころがっている小石のようだと感じたとき、人はどうやって自分を支えるか」
上原隆『晴れた日にかなしみの一つ』(双葉文庫)(p280)
ということでした。
そして、コラムを書くことで得た知見は、
多くの人が自分を支える杖を持っていた
上原隆『晴れた日にかなしみの一つ』(双葉文庫)(p280)
ということでした。
挫折や失敗を経験したことがない人はいないと思います。
わたしは志望していた高校に入ることはできましたが、3年生になりいよいよ受験勉強が本格化となった頃から勉強に身が入らなくなってしまうことがあり、浪人をしました。
浪人をしても第一志望の大学には受かりませんでした。
もしかしたら心のどこかでは諦めていたのかもしれません。
それに関しては予備校に通わせてくれた親に申し訳ないことをしたなと思っています。
進んだ大学も病気が原因で中退をしました。
そうなると高校や大学の同期からはどれくらいの周回遅れになっているかわからなくなり、嫌になることもありました。
それでも今は人にも職場にも恵まれて充実した毎日を過ごすことができています。
わたしにとっての「自分を支える杖」は本と人だと思っています。
本や人を通して出合った大切にしたい言葉は手帳に書き留めています。
良い言葉をたくさん浴びて時折り振り返り思い出すことで精神の安定をはかることができているように思います。
同期と比べないようにすることで、自分にとって必要なお金と人が集まっているのだなと思うようになりました。
今まで負のように思えていたものが、それらを通して見ることで自分を支えてくれているものの存在を認識したり、大切にしている存在に気づくことにつながるのだと感じました。
ネガティブな内容の話もありながら、前向きに読むことができたのはなんだか不思議な感覚でした。