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今日のブログ
こんにちは、井田祥吾(@shogogo0301)です。
読書セラピストとして本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。
今回紹介する本は、上田信治『成分表』(素粒社)です。
漫画家けらえいこさんの旦那さんであり、『あたしンち』の共作者でもあります。
『あたしンち 公式ファンブック』(メディアファクトリー)でご夫婦の対談記事を読んでいて、お名前を拝見したときにピンときて手に取りました。
『成分表』というタイトルと装丁のマヨネーズの絵のシンプルさがなんともいい感じで私好みです。
公式ファンブックでは、けらえいこさんとの対談という形でしたのでどのような文章を書かれるのかとても気になりました。
タイトルの『成分表』は
日々思うことをその成分に分解して考える
上田信治『成分表』(素粒社)(p218)
からとのことで、成分を分析するように書かれていますでありますが、分量はひとつの項目につき原稿用紙2枚程度とのことなのでサクッと読めます。
文章に深さを出したければ自然と文章は長くなるものだと思っています。
裏を返せば、読者に対してどのレベルまで共感を得たいかによってそもそも文章量は変わってくるものだと考えています。
この本に収められているエッセイは、その考えわかりますというライトな共感が得られます。
一番心に残ったのは、『二十一 大人』です。
書き出しの
〇〇歳は大人だと思っていたけれど、なってみたらそうでもなかったという紋切型(クリシェ)がある。
上田信治『成分表』(素粒社)(p70)
には大変共感しました。
小学生の頃は、同じ通学路を歩く中学生が怖かったですがいざなるとその自覚はなく、年齢という背中を追いかけ続けてもずっと追いつかない感じはまさしく「アキレスとカメ」の話だなと思いました。
上田さんは俳人でもあるとのことで所々に俳句が挿入されています。
俳句の味わい方も勉強してみたいです。
わたしのこのブログのでの書く分量は気ままに書いていましたが、ある程度一定の分量で書いて、共感と期待を少しでも上回るものを目指したいと思いました。