夏目漱石『硝子戸の中』から学ぶ死生観

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札幌で「本を語る、人と繋がる」をテーマに読書会を開催しています、本のチカラで癒しを与えるビブリオセラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。

第48回札幌ゼロ読書会「本の話をしよう」で紹介した本について書いていきます。

今回紹介したのは、夏目漱石『硝子戸の中』でした。

夏目漱石『硝子戸の中』

夏目漱石は教科書に載るような言わずと知れた明治の文豪なので説明は不要かと思います。

この本というか文章に出合ったのは高校二年生の時の模試だったかと思います。

今回の読書会のテーマにした「渾身の一行」に出合いとても衝撃を受けました。

ちなみに模試の結果はぐだぐだでした。

 

この作品は晩年に書かれたもので、硝子戸の中から外を眺め物思いにふけったり死生観について考えたりと言ったことが書かれています。

新聞連載されていたものなので、一つ一つの章が程よい長さで読みやすいかと思います。

もし生きているのが苦痛なら

今回取り上げたのは、六から九の「ある女」が漱石の元を訪ねてきたお話です。

不幸な結婚生活と悲劇的な恋愛をした女から、

「もし先生が小説を御書きになる場合には、その女の始末をどうなさいますか」(p 20)

と言われ、考えます。

どちらでも書ける、と答えるものの生と死について色々と考えるのです。

そこで出てくるのがその一文

「もし生きているのが苦痛なら死んだら好いでしょう」

 こうした言葉は、どんなに情なく世を観ずる人の口からも聞き得ないだろう。医者などからは安らかな眠におもむこうとする病人に、わざと注射の針を立てて、患者の苦痛を一刻でも延ばす工夫を凝らしている。こんな拷問に近い所作が、人間の徳義として許されているのを見ても、如何に根強く我々が生の一字に執着しているかが解る。わたしはついにその人に死をすすめる事が出来なかった。(p 24)

(渾身の一文というより一節なのですがご了承ください)

という結論を出しました。

人間にとって死は避けられないものです。

それを尊いものとしてもすすめることのできないのです。

人生はRPG

わたしの死生観に近いものとして人生はRPG(ロールプレイイングゲーム)というのがあります。

ただゲームとは違うのは、結果は必ず死であるということとリセットが効かないということです。

一度しかない人生をより良いものにしていきたいです。

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