目の前の人にたいして誠実であること

最近ではオンラインで参加できるイベントも増えました。

本関係のイベントはチェックをしています。

以前、IKEUCHU GATE(現在は閉店)にあった書肆吉成で夏葉社の島田さんのイベントがありました。

 

今回、紹介するのはその夏葉社の代表である島田潤一郎さんの『あしたから出版社』(ちくま文庫)です。

夏葉社が他の出版社と大きく違うのは週一のアルバイトの方を除いて、島田さんひとりで行っているところです。

本の企画から編集、営業までひとりで行っています。

一人でやっていくしかなかったと書かれていますが、島田さんの本作りに対する姿勢がそのまま現れているものだと思っています。

 

作家を目指し、大学を出ても定職には就きませんでした。

30歳を超え、いざ就職しようともなかなか採用に結びつくことはありませんでした。

そこでできることを考えたときに思いついたのが、仲の良かった従兄弟のお兄さんを亡くした叔父と叔母の心の届くような本を作ることでした。

ヘンリー・スコット・ホランドさんの『さよならのあとで』(夏葉社)という一編の詩の本として出版されるまで長い道のりがありました。

この本はわたしの中でも大切にしたい一冊です。

 

島田さんは復刊を多く手掛けます。

良書でも読めなくなってしまっている本がたくさんあります。

多くはその存在すら忘れられているものだと思います。

そういう本に光を当て、よみがえらせています。

 

これから先の時代に流されないようにということでシンプルな装丁で手のなじみも好きです。

このていねいな装丁は本棚に収まっている読んでいないときもときでもいいオーラを発している感じがします。

最近は夏葉社の島田さんがつくっている本だから買っているという面もあります。

島田さんは本作りという仕事に対してこう表現しています。

目の前の人にたいして誠実であること。

いまはいない人にたいしても、同じように誠実であること。

お金を目的にしないこと。

人によって態度を変えないこと。

島田潤一郎『あしたから出版社』(ちくま文庫)(p315)

営業を通して具体的な本屋さんや読者をイメージするようになったと言います。

自分がその具体的な読者の一人になれたらなんだかうれしいことだなと思います。

読書会情報

読書会の情報は お知らせ をご覧ください。

募集の案内はLINEでも行っています。

月初に読書会情報を配信しています。

申し込みはLINEからお待ちしています。



LINEの友だち検索「@pgc8174h」でも出てきます。

LINE オープンチャットへのご参加はこちらからどうぞ!

ポッドキャストでも本の紹介をしています

書いている人


言葉は人間の命の元である

第119回 読書会「本の話をしよう」@円錐書店開催しました

関連記事

  1. 梅田悟司『言葉にならない気持ち日記』を読んで、感…

    今回ご紹介する本は、梅田悟司さんの『言葉にならない気持ち日記』(サンクチュア…

  2. 小山清『風の便り』(夏葉社)

    こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。「…

  3. サン=テグジュペリ 渋谷豊 訳『人間の大地』(光…

    こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。読…

  4. 自分のために書いたものが誰かの役に立つ

    今回ご紹介する本は、はっさくさんの『日記を読めば大丈夫』です。2025年…

  5. チョン・ジヘ『私的な書店ーたったひとりのための本…

    こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)と申します。…

  6. 誠心誠意を込めて書く

    こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。「…

  7. 鈴木優香『20220624-20220709・K…

    こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。読…

  8. 末吉宏臣『弱火でトロトロ書くように』

    こんにちは、井田祥吾(@shogogo0301)です。読書セラピストとし…

PAGE TOP