イベント情報
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読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。
「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会の主宰をしています。
今回紹介する本は、いわた書店店主である岩田徹さんの『一万円選書』(ポプラ新書)です。
副題として「北国の小さな本屋が起こした奇跡の物語」とあります。
2021年ももう少しで終わります。
引き続きの新型コロナウイルス感染症にはじまり、徐々に落ち着きの気配を見せていると感じていいのかどうなのかという世の中だと感じています。
どこかに旅行にいくということはできませんでしたが、色々なことを経験することが出来ました。
その中のひとつがいわた書店の一万円選書を受けることができたことです。
いわた書店は北海道札幌市からJR、車で1時間ほどのところの砂川市にある町の本屋さんです。
町の本屋さんも姿を失いつつあるなかで、いわた書店ではあるサービスが大変人気です。
それがタイトルにもなっている「一万円選書」というサービスです。
今では年一回応募者を募り、毎月の抽選をし、当選者に質問票である「カルテ」が送られてそれに回答し、その回答をもとに店主である岩田さんが1万円分の本を選んでくれるというものです。
年一回の応募で「当選したいです!」という熱い思いを書けるわけではないので、当選するかどうかは本当に運です。
幸運にも2021年10月分で当選をしてサービスを受けることができました。
今でこそ3,000人以上の応募があるサービスですが、初めから順調というわけではなかったようです。
町の本屋さんが抱える弱点があり、先輩から一万円選書のヒントをもらい始めてみるものの初めは数件しかなかったようです。
それが深夜テレビの出演がネットで話題になり火がついたとのことでした。
あきらめずに自分が信じた道を進んでいくことが大切なのだと感じました。
選書の肝になるカルテについても書かれていました。
わたしも実際に悩みながら書きました。
会ったこともない方にここまで書いていいのだろうかと考えながら書きました。
それをもとに岩田さんが選書をしてくれたわけですが、その本たちを選んだ理由というのは一切書かれていませんでした。
それは決して不親切というわけではなくて、本に全てが書かれているという岩田さんなりの本に対する敬意なのだと感じました。
著者が全身全霊を込めて書いた本から読者が各々のフィルターを通して読み取る。
そこに仲介者のコメントは不要なのかもしれません。
著者と読者との間のバトンをつなぐ本屋さんとしてのスペシャリストの姿勢なのかなと感じました。
お金を得ることが仕事であるならば私の読書セラピストという活動はまだまだです。
でも、お金を得るために読書セラピストを名乗って活動しているわけではないという思いがあります。
本が好きで読んでいたら、苦しく落ち込んだときも近くに本があって私のことを助けてくれました。
少しでもそんな本の魅力を多くの人に伝えたいと思っています。
本屋さんとして「売る」ことを目指すというよりも、今は読書会やコミュニティ運営を通して活動できる道を自分は模索していきたいなと改めて感じました。
岩田さんとアプローチは違えだわたしも多くの人に本の魅力を届けていきます。