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こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。
読書会の開催や発信活動を通して、本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。
今回紹介する本は、永田希『再読だけが創造的な読書術である』(筑摩書房)です。
本が好きなことは言うまでもないのですが、本そのものについてであったり、それを取り巻く書店さんや読書術といったことに関する本を読むのも好きです。
読書の素晴らしさや取り組み方をどう伝えていくかの参考になります。
一度読んだことがある本をもう一度読むことを再読と呼ばれています。
本を普段読まない方なら、どうして読んだことがある本をわざわざもう一回読むのか疑問に感じる方もいるでしょう。
本を日常的に読んでいる方だと読みたい本がたくさんあり、そこまで手が回らないという方が多いかと思います。
わたしとしては再読は推奨派です。
初めて読むときにただ読むのではなく、しるしをつけながら読んでいくのをお勧めしています。
わたしは角を折ったり、線を引いたりしますが、汚すのが気になる方は付箋紙を貼るのもいいと思います。
そうすることで次に読んだときに新たな発見を得ることができます。
前回とは感じ方が違うことは変化とも言えますし、成長とも言うことができます。
そこが再読の楽しみのひとつかなとわたしは思っています。
一度読んだだけで全てを理解することは不可能です。
むしろ全てを理解できる状態というのは永遠にやってくることはないでしょう。
課題本読書会を開催すると、全員同じ本を読んできたはずなのに、注目する部分も違えば、そのようなエピソードがあったことすら覚えていないという読み飛ばしがあります。
読み飛ばしの穴を埋めていくうえでも再読はお勧めです。
一度全体像を理解していると読み込みも深くなります。
では、いつ再読するのが良いのでしょうか?
引用します。
「再読を意識したいタイミング」は、「新しいジャンルに興味を持ったとき」です。
永田希『再読だけが創造的な読書術である』(筑摩書房)(p126)
とあります。
また、
再読は、読者それぞれの読んできた書物どうしのネットワークを、読者それぞれが読んできた知識や概念のネットワークを、組み換えて再構築する行為です。
永田希『再読だけが創造的な読書術である』(筑摩書房)(p130)
とあります。
新しいジャンルに興味をもったときにこれまでに学んだことを整理しておくことで、新たなものを受け入れる準備が整います。
関連性を把握することで、つながりがわかり知識は広く深いものへと繋がっていくものだと感じました。
また著者はこの新たな環境を築いていくことを地球外に居住環境を求める「テラフォーミング」と表現していました。
どんどんと手あたり次第に読んでいくのも楽しいですが、じっくりと腰を据えて、一冊読み終えたらそこから関連本を手に取ってみるという芋づる式に読んでいくのが読書の深さを出せるものだと感じました。
古典は読みたくなったときに、ベストセラーは類書を意識しながら手に取ってみようと思います。