芥川龍之介『鼻』から考える、コンプレックスへの接し方

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芥川龍之介『鼻』

オンラインFacebookルームで開催しました第61回「本の話をしよう」で紹介した本は芥川龍之介の『鼻』でした。

「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌で読書会を開催しています、本のチカラで癒しと安らぎを与える読書療法士の井田祥吾(@shogogo0301)です。

毎回読書会の自己紹介の際につかみとしてわたしの誕生日1992年3月1日のちょうど100年前が芥川龍之介の誕生日であることを紹介しています。

同じような病気を経験していることもあり、名前が賞になるくらいの大文豪でありながら何となく親近感がわいてくるのです。

まだ紹介したことがなかったなと思い、今回は中でもお気に入りの『鼻』を紹介しました。

 

ぶら下がるくらい大きな鼻を持った和尚さんが主人公のお話です。

鼻があまりにも大きいのでおかゆを食べようとするときは弟子に持ってもらわないと浸かってしまって火傷をしてしまいます。

何より大きな鼻は目立つのでこそこそと噂話をされているような感じがして居心地が悪いのでした。

あるとき鼻が短くできるという話を耳にして、紆余曲折ありながら短くなるのですが、今度はもともと長かったのが短くなったと噂話をされているような気がするのです。

翌朝目がさめると鼻が元どおりになっているともう笑われれることはない、と思う和尚さんでした。

 

芥川龍之介はサクッと読めて教訓が得られる短編が多いので文学初心者にもオススメかなと思っています。

この『鼻』で言いたいことは何か?

それはズバリ、コンプレックスについての対処の仕方ではないかと思うのです。

顔の中心にある鼻は目につきやすいです。

それが特徴的あり笑われるなら誰だって今で言うところの整形をしたくなるかもしれません。

しかし実はそのコンプレックスになるような部分、それが自分を自分たらしめているところがもしかしたらあるのではないでしょうか?

コンプレックスは決して欠点や弱点ではなく、自分を特徴づけているものとしてとらえるのがいいのではないかと思っています。

 

それはわたしのように気分に波がある病気という目に見えないものに対しても言えるかもしれません。

そんなことを考えながら『鼻』を読んでみました。

 

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