芥川龍之介『侏儒の言葉・西方の人』(新潮文庫)

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こんにちは、井田祥吾(@shogogo0301)です。

読書セラピストとして本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。

「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会の主宰や人間学を学ぶ月刊誌である『致知』の読書会である北海道致知若獅子の会の世話人をしています。

 

今回紹介する本は、芥川龍之介『侏儒の言葉・西方の人』(新潮文庫)です。

 

おそらくこの読書系のブログにたどり着いている時点で芥川龍之介を知らない方はいらっしゃらないかと思います。

文学にさほど詳しくなくても芥川賞という賞を聞いたことがない人はいないかと思います。

それほど名の知れた文豪と呼ぶにふさわしい小説家であります。

そんな芥川龍之介とわたしには一つの共通点があります。

それは誕生日が同じということです。

しかもちょうど100年前です。

ロマンチストでなくてもこれは何かの運命だと感じます。

文章のお手本としてあげられることも多いので、芥川龍之介の文章を毎日原稿用紙半分に書き写しをしています。

 

今回、読み終えた『侏儒の言葉・西方の人』は自殺直前に執筆されたと言われています。

『西方の人』に関してはキリスト教に関する話ということもあるので、宗教理解がないとなかなかむずかしいのかなという印象を受けました。

『侏儒の言葉』は箴言集やアフォリズムと呼ばれるジャンルになります。

教訓の意味をもつ短い言葉と捉えるとわかりやすいかと思います。

わたしの心にピリッと響いたものをいくつか紹介します。

人生は一箱のマッチに似ている。重大に扱うのは莫迦々々しい。重大に扱わなければ危険である。

芥川龍之介『侏儒の言葉・西方の人』(新潮文庫)p28

そうだよな、と唸りました。

バランスが大事ですが、悲観しすぎず楽観しすぎずのバランスが大切だなと思いました。

 

次はこちらです。

文章の中にある言葉は辞書の中にある時よりも美しさを加えていなければならぬ。

芥川龍之介『侏儒の言葉・西方の人』(新潮文庫)p94

仕事でなくてもこうして好きで文章を書く人間として大切にしたい心がけだと感じました。

むずかしい言葉を使わなくても、言葉が光り輝くような文章を書きたいです。

 

最後はこちらです。

運命は偶然よりも必然である。「運命は性格の中にある」と云う言葉は決して等閑に生まれたものではない。

芥川龍之介『侏儒の言葉・西方の人』(新潮文庫)p108

これが一番心に響きました。

等閑とは「物事を軽くみて、いいかげんに扱うこと。なおざり」(大辞泉)とのことです。

運命は偶然よりも必然である。

繰り返し言いたくなります。

性格が変われば運命が変わるというのはこのことかもしれません。

 

あなたにもきっと心に刺さる言葉が見つかるかもしれません。

ぜひ、手に取ってみてください。

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