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こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。
「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会の運営をしています。
また、ブログ、SNSやポッドキャスト等の発信活動を通して、本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。
今回紹介する本は、幅允孝さんの『差し出し方の教室』(弘文堂)です。
幅允孝さんはブックディレクターとして活躍されています。
なかなか聞きなれない職業かと思います。
本と人とは出合う場所があります。
わかりやすいところで言えば本屋さんがそうですし、図書館も当てはまります。
最近ではコミュニティスペースにも本棚が設けられることもありますし、病院といった施設にも本や雑誌が置かれます。
そういった場所で本と人が出合う本棚をプロデュースするのがブックディレクターと言えます。
内沼晋太郎さんはブックコーディネーターとして活躍されていますが、違いはあれど活動内容は似ています。
そんな幅さんが本の「差し出し方」をあらゆるジャンルの方から話をする中で考えていきます。
動物園は動物の差し出し方ですし、バーはワインを差し出すところです。
ジャンルは違っていても根本となる考えに通ずるところがあり、転用できるところが多くあることを学びました。
まずはこの取り組み方や姿勢を大切にしていきたいです。
ところどころで幅さんの本に対する考えや読書観、また取り組みを通して実現したいことなどが述べられています。
私は読書会を自分で開催するくらい本の話をするのが好きです。
もちろん本を読むのも好きです。
そうすると色々なところから本に関する相談をもらうことがあります。
一番はやはり「おすすめの本はなんですか?」だと思います。
社交辞令なのかなと思ったときは、最近読んだおすすめを話すことが多いです。
ある程度の関係性があれば、話を深める中で「あなたにとっての」おすすめを紹介するようにしています。
ただ、本を貸してもなかなか返ってこないこともありますし、それ以降話題にならないこともあります。
それは相手の責任でもなければ、紹介した私の責任でもないと思っています。
もちろん紹介した本にも何も悪いことはありません。
今ではなかっただけなのだと思っています。
どうしても本を読むというのは文化的な行為であり、ちゃんとしなければと思われることが多いかと思います。
読んだら成長しなければいけないわけでも、変わらなければいけないこともありません。
印象に残ったところを紹介します。
実は本との一番いい付き合い方って、(語弊があるかもしれませんが)本に期待しすぎないことだと僕は思っています。
本で得た知識を何かに役立てようとか、得をしようということではなくて、楽しそうだから読む、興味が湧いたから読む、という姿勢で向き合うくらいの方が、本と長く付き合うためにはいい距離のとり方だと思います。
幅允孝『差し出し方の教室』(弘文堂)(p291)
私の読書の基本方針の第一は「読みたい本を読む」です。
どれだけ世間で話題になっていていも読みたいと思わなければ読むことはありません。
結果としてプラスの作用をもたらしてくれることはわかっていますが、それがいつになろうと気にしないことが大切なのではないかと思います。
本書は、本の差し出し方から話を広げていますが、あらゆるジャンルにその考えを生かすことはできると思います。
本の世界を中心に活躍される方の考え方に触れることができて良かったです。
YouTube「フジモトのカクロン」でも紹介をしています。