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こんにちは、井田祥吾(@shogogo0301)です。
読書セラピストとして本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。
また、「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会の主宰や人間学を学ぶ月刊誌である『致知』の読書会である北海道致知若獅子の会の世話人もしています。
今回紹介する本は、芥川龍之介『河童・或阿呆の一生』(新潮文庫)です。
誕生日が近かったり同じ人には自然と親近感がわくものだと思っています。
芥川龍之介とわたしは3月1日で同じであり、しかもちょうど100年前ということで運命的なものを感じています。
芥川龍之介は今でいうところの統合失調症を発症していたと考えられています。
わたしは今は双極性障害の診断を受けていますが、最初の病名はそれでありそのようなところからも何か感じるものがあります。
新潮文庫版に収められているのは芥川龍之介の晩年に書かれた6つの短編です。
『歯車』では、どうしてレエン・コオトを着た人がたびたび現れるのだろうかと偶然のことが必然に感じられたり、あらゆる出来事が意味をもって自分に降りかかってくるさまはわたしも症状がひどいときに感じたことがありました。
『河童』では、河童の世界に紛れた世界を青年が話していくのですが、精神病院にいて医師に語りかけるというスタイルです。
思考がまとまらなくなっていたであろう状況で人間の内面を深く見つめて書かれたという感じがわたしにはしました。
芥川龍之介の古典作品にはメッセージが比較的わかりやすく伝わってくる印象でしたが、これらの作品は芸術性というか人間味を感じることができました。