吉田修一『おかえり横道世之介』(中公文庫)

こんにちは、井田祥吾(@shogogo0301)です。

読書セラピストとして本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。

「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会の主宰や人間学を学ぶ月刊誌である『致知』の読書会である北海道致知若獅子の会の世話人をしています。

 

今回紹介する本は、吉田修一さんの『おかえり横道世之介』(中公文庫)です。

『横道世之介』の映画がよかったことをきっかけに先日、原作を手に取りました。

映画がすばらしいと感じるものは大抵は原作も良いもので読後感が爽快でした。

前作は世之介が大学進学で上京してからの1年間が描かれていました。

今作では24歳になった世之介の1年間が描かれています。

吉田修一さんの作品はこれで三作品目なのですが、何かすごいびっくりする出来事が起こるわけでも無ければ、登場人物の心の描写に心奪われるという感覚はないのですが、どんどん読み進めたくなります。

このページをめぐる手が止まらない感じは東野圭吾さんに似ているのかもしれません。

 

大学を卒業した世之介ですが、定職にはつけずにパチンコとバイトで食いつないでいるという状況です。

そのような中で出逢う人たちとの交流が描かれています。

 

『横道世之介』という小説は人生のうちのある一年間を切り取るスタイルで前作も今作も書かれています。

当然ながら人生には良い時期も良くない時期もあります。

しかし良くないと思っているときでもステキな出逢いや出来事は起こるかもしれません。

もしかしたら良くないという時期に経験したことがその後につながることもあるでしょう。

そういう意味では生きている今この段階で良い良くないと決めつけるのは時期早々なのかもしれません。

前作の段階で世之介がどういう結末を迎えるかは明示されていますが、生きているときだけでなく、それからも含めて人間というのは価値をもったり評価されたりするのかもしれません。

渾身の一行はこちらです。

人生のスランプ、万々歳なのである。

吉田修一『おかえり横道世之介』(中公文庫)p418

吉田修一さんの他の作品も読んでみたくなりました。

巻末に映画『横道世之介』の監督の沖田修一さんと世之介役の高良健吾さんの対談があります。

映画を観た方はこちらからも楽しめるかと思います。

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