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今回紹介する本は、松浦弥太郎さんの『[よりぬき]今日もていねいに。BEST101』(PHP文庫)です。
松浦弥太郎さんはエッセイストとしてだけでなく、『暮しの手帖』の編集長や『場所はいつも旅先だった』で映画監督をされたりとあらゆる方面で活躍されています。
刊行されているものは全て読もうと決意をしている方でもあります。
今回の一冊は「よりぬき」となっています。
『今日もていねいに。』『あたらしいあたりまえ。』『あなたにありがとう。』から選んだものを編まれているとのことです。
調べてみると3冊とも読んでいましたが、忘れているものも多く気づきを得ることができました。
松浦弥太郎さんの尊敬するところは昔の文章を読んでも古さを感じないところです。
変化していくのが人間だと思いますが、軸がぶれていません。
変わらないところを見つけて、文章にしているところもあるのかもしれません。
それだけ自分が基本としていることを大切にされている方なのだと思っています。
以前に、読んだことがある本でも時間が経つと忘れてしまうものです。
忘れてしまう自分を責めるのではなく、何度も新しい気持ちを味わうことができるのを大切にしたいです。
手持ちの本には読んだ痕跡を残しておいて、以前読んだときに感じたことと対峙するのも有意義な本の使い方だと思っています。
同じ言葉であっても、編集の仕方によって感じ方が変わってくるところもあるのだと感じました。
多くの素敵な言葉に出合うことができてよかったです。
印象に残ったものを紹介します。
『弱さを武器にしない』(p229)というエッセイがあります。
確かに弱さというものは自分を形作るものではあるものの、それを直接活かそうとかそのまま武器にしようという発想は危険だと感じました。
弱さを武器にすることと、弱さに目をつぶり強みを活かしていくことは異なります。
わたしは心の病もあり、治療をしています。
その心の病に対しても武器にするのはやめた方がいいでしょう。
弱さを武器にしたら、誰とも深いところでつながれなくなります。
弱さを武器にするとは、弱さで自分の周りに高い城壁をはりめぐらせて、孤独に閉じこもる行為でもあります。
松浦弥太郎『[よりぬき]今日もていねいに。BEST101』(PHP文庫)(p233)
とあります。
助けを求めるのと弱さを武器にするのは異なります。
当事者となると塩梅はむずかしくなるかもしれませんが気をつけたい考え方です。
弱さはあるがまま受け入れることです。
それを何かで補うというよりも長所を生かす道を模索していきたいと思っています。
長所もうまく使えないと短所となってしまいます。
この長所と短所も表裏一体ではあります。
状況がうまくいっているときはそのまま進めばいいです。
うまくいっていない状況は長所となるところがうまくいっていない可能性があります。
そこでは自分が持っている弱さではなく、短所となっているところに目を向けるのが大切だと思います。