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こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。
読書会の開催や発信活動を通して、本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。
今回紹介する本は、村上春樹/佐々木マキ『ふしぎな図書館』(講談社)です。
円錐書店で購入した古本です。
図書館に訪れた少年が主人公です。
オスマントルコの税金に関する本を読みたいというと本を紹介されるだけでなく、内容を覚えろと牢屋のようなところに幽閉されてしまいます。
外の世界のお母さんは心配しているのではないかとドキドキします。
そこに食事を運んだり、世話をしてくれたりするのが羊男でした。
村上作品でたびたび出てくることは知っていましたが、わたしが出合ったのはこちらの作品が初めてでした。
絵本ということで読むのはとてもあっさりです。
しかし、そこにはどう解釈するかの余地がとても含まれています。
リアリティのあるはっきりとした夢を見るとどこまでが現実であったのかわからなくなることがあります。
あまりに現実的であるので人に話すことをやめておくなんてこともあるかもしれません。
それ自体に意味があるということはなく、知らなければ他人も気にすることはないのかもしれません。
本をリクエストすると少年は内容を覚えるようにと言われます。
1ヶ月で覚えたら外に出ることができるという条件です。
図書館は知識のインフラだと思いますが、何のための知識なのかとそれを覚える目的を見失ってしまうと意味のないものになってしまうのではないかという気がしました。
短い作品ですが、解釈の仕様はいくらでも広がりそうな気がしました。