坂口恭平『中学生のためのテストの段取り講座』(晶文社)

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中学生のときのテスト勉強で鍛える段取りは約立つスキルとなります。

 

今回紹介する本は、坂口恭平さんの『中学生のためのテストの段取り講座』(晶文社)です。

 

坂口恭平さんは文筆、絵や音楽などマルチな才能で活躍されています。

「いのっちの電話」として自身の携帯電話番号を公開して自殺念慮をもつ方の相談も行っています。

またわたしと同じく躁鬱病を患っており、タイプは違いますが、その生き方や考え方はとても参考になっています。

 

この一冊は、中学生の娘さんに対して行ったテストの段取りのアドバイスをもとにした講座です。

noteでの連載を読んでいましたが改めて書籍の形でも読みたいと思い、購入をしました。

坂口さんは勉強そのものを教えることなく、テストのための「段取り」を教えることで娘さんは好成績を収めたようです。

陳腐な表現かもしれませんが、テストの勉強を教えるのではなく段取りを教えるというのは魚を与えるのではなく、釣り竿を与えるようなものなのかなと思いました。

テストには意味がない。

しかし、テストの勉強のやり方を考えることは、今後、みなさんが社会に出て会社に入るわけではなく、一人で生きていくためにはうってつけの訓練である。

坂口恭平『中学生のためのテストの段取り講座』(晶文社) (p 34)

とあります。

テスト勉強を通して学んだことがそのまま日常生活で役立つことはほとんどないかと思います。

二次方程式を解くこともなければ、位置エネルギーを考えることもないです。

年号がいつだったかで困ることはないですし、検索をすれば大抵のことは答えらしいものが見つかり解決できます。

 

では何のためにテストがあるのかと言われると段取りという能力を磨くためであるとなると納得します。

 

テスト範囲が決まっていてテストという期日があり、理解できているか確認をされ点数として測られます。

それを抜かりなくやっていくために段取りが必要です。

この段取りという能力が必要なのは社会のなかで働くうえで必要な能力です。

言われたことを順番にでは思うようにいかないこともあります。

その段取りという能力を鍛えるのにテスト勉強はうってつけというわけです。

わたしの場合、中学生の後半から塾に頼りました。

結果として背伸びをして志望校には届きましたが、この段取りの発想が欠けていたのでその後が苦労しました。

段取りをするという発想を身につけたのちに効率を求めるべきなのかなと思います。

自分がどれくらいの力を発揮できるのかをしっかりと抑えておく必要がありますね。

 

テスト勉強の後には生活面の話や学校ではなかなかされないお金の話についても触れられています。

勉強とりわけテスト勉強の目的を伝えるのにうってつけの本かなと思います。

すでに社会人となっている方にも考え方自体はとても役に立つと思います。

段取りそのものについては明快であっさりですのでぜひ手に取って確認してみてください。

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