東野圭吾『クスノキの女神』(実業之日本社)

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こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。

「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会の運営をしています。

また、ブログ、SNSやポッドキャスト等の発信活動を通して、本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。

 

今回紹介する本は、東野圭吾さんの『クスノキの女神』(実業之日本社)です。

東野圭吾さんの作品はすべて読んでいますので、最新作が出るといつもわくわくとします。

 

シリーズの第二作となります。

東野圭吾さんの作品はシリーズものでもストーリーが独立していますので、どこからでも読むことができます。

今作から読んでも話は分かりますが、前作の『クスノキの番人』(実業之日本社)から読むのをお勧めします。

 

月郷(つきさと)神社にある大きなクスノキには不思議な力があります。

言葉にはできない想いを預けることや受け取ることができます。

そのための祈念の管理を任されているのが直井玲斗です。

 

ある日、詩集を売りたいので置かせて欲しいという女子高生の早川佑紀奈が現れます。

相談を受けて、置くことにします。

ある日、強盗傷害事件が起こり、それに佑紀奈が絡んでいることを玲斗に気づきます。

 

また、玲斗の叔母である柳澤千舟は軽度認知障害を持っています。

同じような人たちの集まりの場である認知症カフェで記憶障害を持った針生元哉と出会います。

元哉は絵を描く才能に溢れていました。

 

詩の佑紀奈と絵の元哉が意気投合し、絵本を作ることになります。

ただ絵本のストーリー展開が難航します。

大筋は、クスノキの女神には未来を予見する力があるという話です。

そのことを知った少年が未来を見せてくれと言われたところでどうするかというところが見どころです。

 

作中の中で絵本が出てくるわけですが、実際の絵本として読んでみたいと思いました。

幸せになりたいと思っていても、思い描いていた未来を手にしている人の方が少数だと思います。

私自身、10年前に思い描いていた未来とは違う今を過ごしています。

ただそこに後悔があるかと言われるとそのようなことは全くありません。

もっと頑張れたところも、もしかしたらあるのかもしれませんが、そのときの行動が自然とあるべき状態で過ごしているのだと思います。

それはこれからも変わりません。

 

今の自分が過去の自分に声をかけることができるとすれば何を話すでしょうか?

私が言えることはたった一言で「大丈夫」です。

その時々で思い悩むことはきっとありました。

でも、それを全て覚えているわけでもありませんし、今を充実して過ごすことができています。

未来を思い描いたときも「大丈夫」と思うことが大切なのだと思います。

 

未来を考えすぎて、今を生きることや環境や人への感謝を忘れないようにしていきたいと思いました。

おすすめの一冊です。

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