こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。
「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会の運営をしています。
また、ブログ、SNSやポッドキャスト等の発信活動を通して、本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。
今回紹介する本は、島田潤一郎さんの『長い読書』(みすず書房)です。
島田潤一郎さんは「ひとり出版社」の先駆けとも言える夏葉社の代表です。
以前、札幌でイベントがあった際には直接お話を聞くことができました。
そこでは本作りにかける想いを聞くことができました。
本を読むことの素晴らしさをていねいな言葉で語ってくれる本という印象を受けました。
本は読み進めていくと当然残りが少なくなっていきますが、それがとても惜しくなる、そのような感覚になりました。
今は本に限らずあらゆるコンテンツであふれています。
そうなるとどうしても大量消費することが正義のように捉えられがちです。
早く大量に吸収して、多くを覚えておく。
それを理想としてしまうこともあるかと思います。
しかし、それを追い求めてしまうことは時として自分を苦しめてしまうこともあるのではないかと思いました。
印象に残ったところを紹介します。
なんとなく手にとり、「いつか」と思うことが、読み手の生活やこころを支える。
本や雑誌を所持するということはつまりそういうことなのではないか、と最近は思う。
島田潤一郎『長い読書』(みすず書房)(p152)
私は今現在、積読本は100冊くらいあります。
そのような状況でも新たに本を買うので一向に減る気配を見せません。
ただ、読みたいと思った本がいつまで市場に出ているかはわかりません。
ましてや古本屋さんで見かけた本が次に行ったときもあるとは限りません。
そう考えると欲しいと思った本は買っておく以外の選択肢を思い浮かべることは、自然となくなります。
読みたいと思える本に囲まれることが、読書欲を刺激する一番の方法であると、感じています。
本について書かれていることもありますし、週一でアルバイトを雇っていた話を聞いたこともあったのでそのエピソードも印象的でした。
これからも夏葉社島田さんのつくる本を楽しみにしていきたいと思います。