東野圭吾『さいえんす?』を読んで考える。「本は誰が作っているのか?」

「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会を主宰しています、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。

あなたはどのような形で本を読むことが多いでしょうか?

書店で新刊本を買うことが多い方もいれば、ブックオフなどの古本で買う方もいれば、図書館を利用するという方もいらっしゃるでしょう。

今回は誰が出版業界を支えているのかということについて、東野圭吾さんのエッセイ『さいえんす?』の『本は誰が作っているのか』をヒントに考えてみようと思います。

本は誰が作っているのか

結論から言ってしまうと、本の流通の流れというのは、本を新刊本として買った利益でしか回りません。

古本や図書館で本を借りて読んでもそれ自体は利益とはなりません。

本というと印税がイメージされると思います。

この印税は本が売れたときの利益から支払われます。

出版社が必要経費を差し引いたものを作家さんにお支払いするわけですが、新人作家などのまだそこまで売れていない人へ支払われる部分もここから出ます。

そういう意味では、相撲部屋に似たところがあります。

幕下や三段目も相撲をとっていますが、視聴者が楽しみにしているのは幕内の相撲でしょう。

幕内力士の相撲で落とされたお金が相撲部屋に入り、幕下や三段目も食べていくことができるのです。

 

わたしは新刊本を買うことが多いです。

それは本を新刊本で買うことが作家さんを直で応援することに繋がると思っているからです。

それでも家計のことを考えて図書館や知人に借りることも多々あります。

本を読みたいという欲求それ自体を満たす上で、それはわるいことではありませんが、作家や出版業界の利益になっているのかどうかは考えなければいけないですね。

読んだ本の感想をアップしてそれをみた人が買えば、と考えると遠回りではありますが、応援につながるかもしれませんね。

最後にエッセイの末尾を引用します。

図書館やブックオフを利用することを、まかり間違っても、「賢い生活術だ」と思ってもらいたくない。そう考えることは、出版業界を支えている購買読者たちへの、とんでもない侮辱である。(東野圭吾『さいえんす?』(p 186))

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