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今回紹介する本は、ルイス・キャロル(矢川澄子:訳 金子國義:絵)『不思議の国のアリス』(新潮文庫)です。
前に読んだ漫画家やなせたかしさんのエッセイで『不思議の国のアリス』が触れられており、積読になっていたのを思い出し、読みました。
帯はディズニーの実写映画化の宣伝だったので、結構前から積読でした。
ルイス・キャロルが娘さんたちとピクニックにいった際に次女アリスにせがまれて即興的に作った話が元になっているとのことでした。
物語は、アリスがウサギの掘っていた大きな穴に飛び込むところから始まります。
そこに広がっていたのは不思議な世界でした。
そこでさまざまなキャラクターと出会い交流をしていきます。
ジャンルとしては間違いなくファンタジー小説です。
ファンタジー小説を楽しむのはどれだけ書かれていることを頭の中で想像できるかだと思っています。
擬人化されている動物との会話を想像できるでしょうか?
どうやら私はそれが苦手なようです。
読みにくさは感じなかったのですが、作品の魅力を堪能するというところまではいかなかったようです。
ファンタジーというと夢と現実という対比で語られます。
夢の話は自分が見ているはずなので思い通りのストーリーにはならないことが多いです。
私は明晰夢のように夢を見ているのに気づくこともありません。
夢の世界は思い通りのようでありながら、そうではないところがどうやらあるようです。
物語というのはこの夢と現実の間で語られることのように思いました。
そのあいまいさを楽しめるようになると、作品自体にものめり込むことができるように思いました。
文章を読んでピンとこなかったけれども理解を深めたい時には映像化されたものがあればそちらを観るのをおすすめします。
映像化されたのを見てから本を読むと理解は格段に深まります。
もちろん描かれていない部分もありますが、本の方が内容が削られるということは少ないので安心して大丈夫です。
登場人物の声色がインプットされているとスラスラと読めることが多いのでおすすめです。
ファンタジーと呼んでいいのかわかりませんが、感覚的には『千と千尋の神隠し』に似ているなと思いました。
あれも街を越えると不思議な世界に行く話でした。
今まで読んだ作品との類似性を見つけるのも本の楽しみ方のひとつかなと思います。