村上春樹『TVピープル』を読んで考えた、自分にしか知らないことに出合ったら

読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。

「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会の主宰をしています。

 

今回は、本の紹介です。

紹介する本は、村上春樹さんの『TVピープル』(文春文庫)です。

 

表題作の『TVピープル』を含む6つの短編小説が収められています。

読む人によっては文体が特徴的でなかなか入ってこないという方もいらっしゃいますが、わたしにとっては読みやすくすらすらと読める感じがあります。

しかし、読めるのと理解をするのでは大きく異なります。

人間の心の赴きに視点が置かれることが多いと思いますので、読んでどう感じたかが大切だと思っています。

表題作の『TVピープル』は不意に部屋に入ってくるTVピープルたちがテレビを設置する話です。

モノを動かされることを嫌う妻もそれによってもたらされたことには触れず、会社にも訪れてきたTVピープルのことを話題に出そうとすると同僚には聴こえていないようでした。

もし世の中に自分にしか見えない世界や知らない真理のようなものがあったらどうでしょうか?

自分しかわからないので誰にも伝えることはできませんし、話したところで変な目で見られるかもしれません。

自分の中だけに留めておかなければいけないことももしかしたらあるのかもしれないなと感じました。

 

心に残った一節は『眠り』からです。

眠れない状況になった女性が主人公のお話です。

私は三十になる。三十になればわかることだが、三十になったからといって世界が終わるわけではない。歳を取るのがそれほど喜ばしいことだとは思わないが、でも歳を取って楽になることもいくつかはある。それは考え方の問題なのだ。

村上春樹『TVピープル』(文春文庫)(『眠り』p157)

わたしはもう少しで三十歳になります。

小さな頃に思い浮かべていた大人というものはもっと大人でした。

理想通りに進まないのが人生だと思います。

三十歳というひとつの区切りを目の前にして新たなスタートを切るような感覚でこれからのことを考えていきます。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

それでは、また明日もお待ちしております。

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