古賀史健『取材・執筆・推敲 書く人の教科書』(ダイヤモンド社)

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この本を読めてよかった。

心からそう思っています。

 

今回紹介するのは、古賀史健さんの『取材・執筆・推敲 書く人の教科書』(ダイヤモンド社)です。

古賀さんは岸見一郎さんとの共著である『嫌われる勇気』 (ダイヤモンド社)の著者としても知られています。

アドラー心理学について書かれている本ですがドラマ化されるだけでなく、翻訳され世界的なベストセラーになっています。

 

この『取材・執筆・推敲 書く人の教科書』は、ライターにとってこれさえ一冊あればいいという教科書のような存在を目指して書かれた本です。

私自身は職業ライターを目指しているわけではありませんが、こうして本の感想を書いているので書く人として少しでも役立てられるところがあればという思いで読みました。

 

ライターの世界に限らずですが、優秀な人が独立をして個人で働く傾向が強くなってきています。

それ自体は悪いことではありませんが、結果として技術の継承ということまでなくなってしまい、優秀な人のもつ技術も受け継がれることなく絶えてしまうということにつながりかねません。

そうならないためにもそれを支える学校や教科書の存在というのが大切になってくるのだとひしひしと感じました。

 

500ページ近い大作ですが読み物としても楽しむことができました。

職場の休憩中に読んでいたのですが、付箋紙の量にびっくりされました。

書かれている項目についてはライターとして必要になってくる能力である、それこそタイトルにもなっている取材、執筆、推敲についてです。

 

私自身は本の感想を読書エッセイとして書いています。

ジャンルとしてはエッセイということになるかと思います。

では、エッセイを書くエッセイストとライターはどのように異なるのでしょうか?

冒頭にはライターの定義としてこのように書かれています。

ライターとは、「取材者」である。

古賀史健『取材・執筆・推敲 書く人の教科書』(ダイヤモンド社)(p35)

広く捉えるとライターにもエッセイストにもモノを見て観察するという視点は大切です。

鋭い観察眼がなければ日常のありふれた出来事から書くことは思いつかないでしょう。

ただ伝え方というのが異なります。

ライターには論理的文章が必要とされ、かつ書いた人の色が濃く出るというよりは存在として無色透明が理想とされていました。

読んだ結果書かれた対象に興味が沸くようなものが理想というわけです。

一方でエッセイは感覚的な文章であり、自分でしか書けないことに重きが置かれるのではないかと考えました。

私にとっては読書セラピストとして活動する人間として、ですし読書会主催者という立場です。

どんな人なのか? 会ってみたいと思われるのがひとつのゴールであり、そのためには独自の視点が大切だと感じました。

 

技術的な面にも書かれていますが私としてはマインドの面が多いに役に立ちそうな感じがしました。

何かを書くことで表現をする人間として触れることができてよかったです。

ライターと呼ばれる人たちと目指すところが違うからこそ何が違うのか把握ができ私自身の目指すところがクリアになりました。

井田祥吾(@shogogo0301)は、読書セラピストとして本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。

「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会の主宰や人間学を学ぶ月刊誌である『致知』の読書会である北海道致知若獅子の会の世話人をしています。

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