東野圭吾『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』から考えるコロナウイルス。

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2020年12月14日にオンラインで読書会を開催しました。

そのときに、紹介した本がこちらの、東野圭吾『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』でした。

東野圭吾さんの作品は刊行されているものは全て読んでいます。

理系出身の作家さんらしく緻密に組み立てられたストーリー展開が魅力的です。

ミステリーといっても単なる謎解きではなく、考えさせられるテーマを投げかけてくれるのも読んでいておもしろいところです。

その今回のテーマはズバリ「コロナウイルス」です。

2020年はコロナウイルス感染症の話題で持ちきりでしたね。

それによってガラリと生活の様式が変わらなければこの小説は誕生しなかったと思います。

そういう意味でも今読むべき小説なのかなと思います。

作品の寿命を長くするためにはなるべく流行りの固有名詞や出来事を入れないこと、と聞いたことがあります。

「それって過去のものだよね」と終われると古さを感じてしまうからです。

この小説もコロナウイルス感染症について書かれているのでいずれ「古い作品」になるのかもしれません。

しかし、そこにある人間の本質というものは変わらないので、そういうときがきたら「こういうときもあったなぁ」と楽しめるんじゃないかと思います。

東野圭吾『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』

ある町で殺人事件が起こります。

被害者は中学校の元教員でした。

その訃報を娘が聞いて田舎へと戻ります。

そこに父の12歳年下である叔父がやってきます。

その叔父は元マジシャンの肩書きを持ちますが、正体は謎のところが大きいです。

秘密情報をもらすことのできない警察に駆け引きをしながら、ときには手段を選ばずに真相へと近づいていきます。

近く同窓会が行われるというときの事件でした。

父と同じ学校に通っていたため、同窓会に行くのに気が引けていました。

容疑者としてあげられたのは彼女の同級生であり、父の教え子でした。

登場人物は多いですが、読みづらさはなくスルリと読めるのはさすが東野圭吾さんだなと思いました。

お葬式や職場環境がリモートというのが織り交ぜて書かれていました。

結婚に踏み込めずに躊躇していた彼女に叔父のかけた最後の言葉が印象的でした。

ぜひ読んでみてください。

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