トリックを見破ることができるか

今回取り上げる本は、東野圭吾さんの『ある閉ざされた雪の山荘で』(講談社文庫)です。

2024年1月12日からこちらの本を原作にした映画が公開されています。

東野圭吾さんの著作はすべて読んでいますが、当然ながら内容を忘れてしまっているものもあります。

今回はそのパターンでした。

先に映画を観てから、原作を読むことにしました。

ストーリーの大筋は同じでした。

叙述の面で小説しかできないところがあったので両方楽しめると思います。

 

話のあらすじを紹介します。

舞台稽古としてペンションに7人の若い役者が集められます。

豪雪に襲われた山荘という設定で行われます。

そこで殺人事件が起こりますが、殺された人物は姿を消すだけでした。

だんだんと事態がおかしいとなり、互いに疑心暗鬼になっていく様子が描かれていきます。

 

ミステリーのおもしろさは必ずしも犯人を当てることではないと思っています。

一言にミステリーといってもジャンルは様々です。

犯人を当てるのは「フーダニッタ」と呼ばれています。

今作はその楽しみもありますが、そもそもどうして山荘の設定でこのような事態が起きているかに重きが置かれています。

最近見かけることは少ないですが、密室殺人もので見かける図面が描かれています。

ちゃんと真相の部分も描かれていますので、勘のいい人はなんだろうと思うのだろうかと想像をしました。

 

以前どこかのインタビューか何かで東野圭吾さんは、頭に浮かんだ映像を言葉にするというのを読みました。

なので、情景はとても浮かびやすく、映像化されたときとのギャップも少ないです。

普段あまり本を読まない方は映画を観てから原作を読んでみるというのをおすすめします。

読書会情報

読書会の情報は お知らせ をご覧ください。

募集の案内はLINEでも行っています。

月初に読書会情報を配信しています。

申し込みはLINEからお待ちしています。



LINEの友だち検索「@pgc8174h」でも出てきます。

LINE オープンチャットへのご参加はこちらからどうぞ!

ポッドキャストでも本の紹介をしています

書いている人


これからも理想の本棚に囲まれた生活をしたい

第122回 札幌ゼロ読書会「本の話をしよう」@ Brown Books Cafe開催報告。

関連記事

  1. 東野圭吾『悪意』を読んで考える、手記に残すべきも…

    好きな作家さんは? と聞かれたら、0.3秒で「東野圭吾さん」と答えるくらい好…

  2. 東野圭吾『さいえんす?』を読んで考える。「本は誰…

    「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会を主宰しています、読書セラピ…

  3. 東野圭吾『透明な螺旋』(文藝春秋)

    「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会を主宰しています、読書セラピ…

  4. 思いを伝えるためにどうするか?

    今回紹介する本は、東野圭吾さんの『クスノキの番人』(実業之日本社)です。…

  5. 東野圭吾『架空犯』(幻冬舎)

    今回ご紹介するのは、東野圭吾さんの『架空犯』(幻冬舎)です。東野圭吾さん…

  6. 東野圭吾『秘密』〜秘密にしたい名作〜

    札幌で「本を語る、人と繋がる」をテーマに読書会を開催しています、本のチカラで…

  7. 本当に未来を知りたいですか?

    今回ご紹介する本は、文・東野圭吾、絵・よしだるみ『少年とクスノキ』(実業之日…

  8. 東野圭吾『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人…

    2020年12月14日にオンラインで読書会を開催しました。そのときに、紹…

PAGE TOP