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家に招かれたときについつい見たくなる場所というのがあります。
わたしの場合は本棚です。
その方がどのような過程でその本を読まれ、並べられているかを想像することで、わかる部分があるのではないかと思います。
もしかしたら、今後の接し方も変わるなんてこともあるかもしれません。
今回紹介する、吉本ばななさんの『キッチン』(角川文庫)のみかげにとってついついみてしまうのは台所でした。
話のあらすじを紹介します。
大学生のみかげは唯一の肉身であった祖母を亡くします。
そこに「何か手伝わせてください。」と雄一という青年が近づきます。
彼は、みかげの祖母が通っていた行きつけの花屋さんでアルバイトをしている青年でした。
提案によりみかげは雄一の家に身を寄せることになります。
そこには元父親で現在は母親となっているえり子がいました。
安心感を感じつつもこのまま居候生活をしていて良いものかとみかげは自身に問いかけます。
誰かに頼っていいときであっても人は強くあろうとするときがあるのだと思いました。
強くあろうとしてひとりでは折れてしまうことがあるのでないかと思います。
そういうときには周りがしっかりと支えてあげることが大切です。
身近にいる人が大切な人を亡くしたときに気の利いたことを言える自信はわたしにはありません。
でも、何ができるか考えることはできます。
雄一やえり子さんのような気遣いができるかはわかりませんが、正解を探すことはできます。
自分なりのやり方で支えていくことが大切なのではないかと思います。
身近な人の死というテーマを扱いながらも悲壮感を感じることはありませんでした。
心配をする人に寄り添うこと、何ができるかを考えて行動してみることの大切さ感じました。
人は強く生きようとしますが、もろい存在でもあるので何かあったときは支えられる存在でありたいと思います。
『満月ーキッチン2』を読むと無性にカツ丼が食べたくなります。