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旅が好きです。
コロナ禍ではなかなか遠くに出かけることはありませんでした。
先日、函館に旅に行きました。
やはり、旅のお供に本は欠かせません。
持っていった本を読み終えてしまったらどうしようかと思いますが、荷物になることよりも手持ち無沙汰もいやなのでその判断はむずかしいところです。
今回の旅で読んだのが、内田百閒『第一阿房列車』(新潮文庫)です。
著者の本を読んだのはこれが初めてです。
列車旅の本ということは知っていたのでぴったりかなとこちらを選びました。
旅というと多くの方が思い浮かべるのが観光地を回ったり、美味しいものを食べたりといったことだと思います。
ですが、冒頭から度肝を抜かされます。
用事がなければどこへも行ってはいけないと云うわけはない。
なんにも用事がないけれど、汽車に乗って大阪へ行って来ようと思う。
内田百閒『第一阿房列車』(新潮文庫)(p7)
もはや移動することがメインです。
実際用事がないけど、電車に乗るわけなのでわざわざ床屋に行った話や名物料理を避けた話もありました。
旅の醍醐味は移動にあるといっても過言ではないのかなと思います。
昔はよく家族旅行に行きました。
道中の車で寝たり、歌ったり、しりとりをしたり、とそういったことのほうが案外覚えていたりするものです。
この本は以前読書会で紹介されたものでした。
この移動を楽しむという観点は水曜どうでしょうと同じとおっしゃっていました。
北海道という観光の武器がありながら、メインは車内での会話です。
でもそれが何よりここまでファンをつけているのがなんとも強いなと思います。
誰かと一緒なら同じ空間を共有することが大切ですし、本の世界にどっぷりと浸かるのもありですね。
飛行機は気圧の関係か眠くなりがちですし、バスだと横揺れがあると酔いそうになります。
そういった意味では本を読む旅の移動は電車が一番なのかなと思います。