こんにちは、井田祥吾(@shogogo0301)です。
読書セラピストとして本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。
また、「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会の主宰や人間学を学ぶ月刊誌である『致知』の読書会である北海道致知若獅子の会の世話人もしています。
今回紹介する本は、伊藤亜紗『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社新書)です。
読書会で紹介され興味をもったのをきっかけに手に取りました。
わたしは視力が特段わるいわけではないので、モノを見ることができないことに困ったことはありません。
なので目の見えない世界というのはなかなか想像がつきにくいところです。
目の見えない人の世界を体験するのにアイマスクや目をつぶって生活をしてみるというのはあくまでも引き算の発想でしかなく違うものだということがわかりました。
四本脚の椅子の脚を一本なくすと自立しませんが、もともと三本脚で構成された椅子というものはそれで自立されています。
目が見えない世界というのは三本足で自立する椅子のようにその他の感覚で視覚情報が補われているとのことでした。
目の見える人が富士山の絵を描いてくださいと言われると平面的に横から見た絵を描きますが、目の見えない人は上から俯瞰的に裾が八方に広がる様子を想像するそうです。
これも捉え方のひとつでどちらが良い悪いではなく、まさしく違う世界なのだと感じました。
美術鑑賞の話はなかなか興味深かったです。江頭2:50さんが「目の見えない人に空の青さをどう伝えるか?」ということをおっしゃっていましたが、まさしくその通りだと思いました。
パッケージで判断がつかないパスタソースや回転寿司がロシアンルーレットというのはおもしろかったです。