角幡唯介『極夜行』(文春文庫)

イベント情報





読書会等のイベントは お知らせ をご覧ください。

  読書会の申し込みは「こちら」からどうぞ。

参加希望日を選択の上ご連絡ください。

募集の案内はLINEでも行っています。

開催日の3週間前の月曜日8時を基本として配信しています。

よければ登録をお願いします。

今日のブログ

こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。

読書会の開催や発信活動を通して、本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。

 

今回紹介する本は、角幡唯介『極夜行』(文春文庫)です。

以前、「ほぼ日の學校」の授業を拝見して興味を持って購入しました。

しばらく積読となっていましたが、冒険モノの作品を読んだ流れで手に取りました。

 

極夜という現象をご存知でしょうか?

どちらかというと白夜の方が有名かもしれません。

極地では地軸が傾いていることにより、ずっと日が沈まない現象があります。

それが白夜です。

今回の冒険の舞台はその逆でずっと日が昇らない状態が続く極夜の状態です。

ずっと太陽を見ることがない状態が続きます。

頼りになるのはヘッドライトの光です。

想像ができない生活です。

 

そのような環境下での冒険ですが、事前の準備でポイントにあらかじめ食料を置きに行っています。

冒険は思うようにいかないところが多くて、事前に訪れていても、地形がわからずに迷ってしまうこともあります。

また、食料を置いていったもののあらゆる地点で白熊等に食い荒らされてしまっています。

最終的にはソリを引いていた犬を殺して食料とすることも考えている様子は非常さがひしひしと伝わってきました。

 

明かりがない状態が続くというのは現代の生活のシステムから外れています。

数年前にあった地震で数日間停電になっただけでわたしは気分が滅入りそうになりました。

それだけでなく太陽の光を浴びることなくその状況が続くとなると考えるだけで耐えられない気がします。

 

太陽と月の性格の話が印象的でした。

日本ではかつて月の運行を元にした太陰暦が用いられていました。

月の暦を使うというのは結構複雑なところがあることを学びました。

太陽というのはある意味できっちりとしており、スーツを着たビジネスマンみたいな印象なのかなと思いました。

 

やった人にしかわからない世界というものがあります。

おそらくわたしには今後一生極夜を経験するということはないかもしれません。

それでもこの本を読むことにより、その一部を追体験することができて良かったと思います。

 

話のスタートが奥さんの出産のシーンだったのも最後まで読めば納得でした。

読書会情報はこちらから!




Facebookオンラインコミュニティはこちらから

音声でも本の紹介をしています

お仕事・ご相談はこちらから!

書いている人


第106回 読書会「本の話をしよう」@Facebookメッセンジャールーム開催報告!

御書印巡り〜コーチャンフォー ミュンヘン大橋店〜

関連記事

  1. 長島有里枝『背中の記憶』(講談社文庫)

    今回紹介する本は、長島有里枝さんの『背中の記憶』(講談社文庫)です。第2…

  2. 東田直樹『自閉症の僕が跳びはねる理由』

    「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会を主宰しています、読書セラピ…

  3. 藤村忠寿 嬉野雅道『仕事論』(朝日文庫)

    こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。読…

  4. イリ『へこんで、いいんだ』

    こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。「…

  5. 大竹昭子 随想録『スナップショットは日記か? …

    こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。読…

  6. 心の在り方を考えてみる

    今回紹介する本は、名取芳彦さんの『気にしない練習』(三笠書房 知的生きかた文…

  7. サン=テグジュペリ 渋谷豊 訳『人間の大地』(光…

    こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。読…

  8. 末吉宏臣『弱火でトロトロ書くように』

    こんにちは、井田祥吾(@shogogo0301)です。読書セラピストとし…

Twitter でフォロー

PAGE TOP