映画『丘の上の本屋さん』

シアターキノで公開中の映画『丘の上の本屋さん』を観に行きました。

 

舞台はイタリアの小さな古本屋さんです。

古本屋さんの店主というと眉間にシワをよせ、高く積まれた本の間の奥の机でどっしりと構えているイメージがあります。

なんとなく話しかけるのがはばかられ、長く立ち読みしているとホコリを払うやつでパタパタとする感じです。

実際にそのような古本屋のオヤジさんが存在しているかはわかりませんが……

 

という想像とは違いまして、この作品の古本屋さんのオーナーであるリベロは温和な方です。

リベロの元にはたくさんの客がやってきます。

ゴミ箱から漁ってきた本を売りに来る者もいれば、かつて自分が出版した本の初版がないかと尋ねてくる者もいます。

そのような中、ある日、移民の少年であるエシエンがやってきます。

イタリア語の読み書きはできるけれどお金がないというエシエンに対してリベロは本を貸してあげることにします。

読んでみたいと言って手に取ったコミックから始まりましたが、だんだんとむずかしい本へと移っていきます。

それでも好奇心旺盛なエシエンは貸し出された本をどんどん読破をしていきます。

本を返すときににリベロはエシエンに質問をしたり、感想をたずねたりして理解を深めていく様子が印象的でした。

歳は離れていますが、本を媒介とすると共通の話題で話をすることができます。

これも本のひとつの魅力なのかなと思います。

 

リベロは古本屋さんのオーナーということで当然ながら本についての知識が豊富です。

本について聞かれたことをなんでも答え、ときには相手の期待を超える回答をする様子を見ると物語でありながらプロフェッショナルさを感じました。

 

わたし自身、本に携わり続けたいと思っていますが、方法は様々です。

書き手になる人もいれば、売り手になる人もいます。

関わり方は様々です。

今はこの文章を書くということと、本好きを繋げる読書会という場をつくっていくことで本に携わっていけたらと思います。

 

リベロが熱心に読書をしているシーンも印象的でした。

誰かに向けて書かれた文章でなくても読む人によっては文学になるのだと感じました。

 

印象的に残るフレーズがいくつかありました。

映画を観ながらなのでうろ覚えなところもありますが紹介します。

読書論というか哲学的な言葉だと感じました。

本は食べ物と同じ。

好き嫌いは食べてみないとからない。

本は二度読むんだ。

一度目は理解するため、二度目は考えるため。

本が好きな方には是非楽しんでもらえる映画かなと思います。

 

 

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