「カレーの人」水野仁輔さんに会ってきました。

ある日、Instagramを見ていたところ、札幌で水野仁輔さんのイベントがあるとの情報をキャッチしました。このブログでも紹介した『スパイスハンターの世界カレー紀行』(産業編集センター)の話を聞けるイベントということで、ちょうど休みの日だったこともあり、すぐに申し込みをしました。

9月27日(金)がイベント日でした。会場に着くと、すでに水野さんは仕込みをされていました。時間ぴったりで始まり、最初の一言が「カレーの水野です」でした。この自己紹介はポッドキャスト等でもお聞きしていたので、耳馴染みのある言葉でした。それでもこれで自己紹介になるのはなかなかだと思います。カレーの出張料理人として活動を始めてちょうど25年の節目を迎えたとのことでした。その間での書籍の出版は商業出版だけでなく、自費出版も多くされています。またジャンルも入門書から玉ねぎの炒め方に特化するような専門書まで多数です。他の人から見ても「カレーの人」と認識されて間違いないと思います。

私はイベントの一部と二部の両方に参加しました。お話を聞くことができた国は、一部ではタイ、マレーシア、インドネシア。二部ではインド、ネパール、スリランカでした。

どの国にもカレーの作り方といったレシピが存在します。この手順によって作られるといった手引きのようなものであり大切にされています。これを水野さんは「カルチャー」と呼んでいました。どうしてかはわかっていないけれどもそうするものだとされているものもあります。玉ねぎは飴色まで炒めたほうがいいというのもその一つですね。
カレーが構成される要素にはもう一つあり、それが「サイエンス」というものです。レシピではそうしているけれども、意味があってやっているのか。もしくはこうした方が科学的においしくなるとわかることがあるそうです。わかっていないけどそうしていることをあらゆる角度から検証していきます。意味のあることもあれば、そうしないほうがいいこともあるそうです。
レシピに基づいた作り方(カルチャー)は大切ですが、時にはその手順の背後にある科学的根拠(サイエンス)を見つけることで、より美味しくなることがあります。水野さんは、この二つを掛け合わせて独自のカレーを創作しています。
水野さんはこのカルチャーとサイエンスを掛け合わせ、新たなクリエイションとしてオリジナルのカレーを作り発信してきたとのことでした。
そういう意味で自身のことをその土地の食文化を紹介したり、広めたりする料理研究家ではありませんとおっしゃっていました。

色々な話を聞きましたが、水野さんのことを道を追求している方なのだと感じました。感覚としてはプロとはまた違ったものがあります。自分がカレーに対してどういうスタンスをとっていて、次にやりたいことが何か明確にされていました。最近はクラッシュカレーという調理の段階で石臼を使うカレーを推しています。それには石臼を使うことでしか表現できないカレーがあるということでした。
石臼を使ったカレーはタイで作られています。クロックヒンと呼ばれる石臼が使われます。すりこぎすり潰すのではなく叩くようにして使います。こうすることで風味を一層感じることができるとのことでした。

石臼で叩く水野仁輔さん

またこの道を追求する姿勢は他のことにも反映されていました。水野さんは本の写真も自分で撮影されています。水野さんのルールとしては隠し撮りをしないというものがあるそうです。なので人を撮りたいと思った時はカメラを構えて固まり、相手の反応を見てから撮るかを決めるそうです。

これから水野さんがやりたいことを聞いているとこちらもどんどんわくわくしてきました。最後に書籍にサインをいただきました。「お名前は?」と聞かれて書いていただいた後に「AIR SPICEいつも楽しみにしています」と伝えました。「どこかで見たことがある名前だと思ったら、発送の時に見ていたのかもしれませんね」とおっしゃっていました。月ごとに異なるスパイスとレシピが届くので、自宅で手軽に本格的なスパイスカレーが楽しむことができます。材料をそろえるだけで気軽にスパイスカレーをつくることができます。興味のある方はぜひ調べてみてください。

カレーの実食もありました。おいしかったです。

本を買うのと比べては安いと思える料金ではありませんが、せっかくの機会ということで思い切って参加をすることができてよかったです。水野さんのカレーに対する情熱は、単なるおいしいカレーをつくりたいという意気を超えたものを感じ、その真摯な姿勢に深く感銘を受けました。
カレーの奥深い世界に触れたい方は、水野さんの書籍をぜひ手に取ってみてください。食べるのが好きな人はぜひ「AIR SPICE」を体験してみてください。きっと新たなカレーの楽しみ方が広がっていきます。

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