今回ご紹介するのは、オリバー・バークマン(下隆全 訳)『ネガティブ思考こそ最高のスキル』(河出書房新社)です。
私は、将来的に洋書を読めるようになることを目標に、コツコツと英語の勉強をしています。
日本語では小説やエッセイを読むことが多いため、洋書でも同じジャンルに挑戦したいと考えていました。
エッセイの中でも特に松浦弥太郎さんの文章が好きなので、似た雰囲気の海外作家を知りたいと思い、ChatGPTに質問しました。
その際に名前が挙がった著者の一人が、本書の著者であるオリバー・バークマン氏でした。
ベストセラー『限りある時間の使い方』(かんき出版)は未読ですが、タイトルは以前から知っていました。
いつか読めたらと思っていたところ、積読の中にバークマン氏の本があることに気づき、今回手に取ることにしました。
翻訳書であるため、私が想像していた松浦弥太郎さんのエッセイのような雰囲気とはやや異なっていました。
原題は『THE ANTIDOTE』。副題は「Happiness for people who can’t stand positive thinking」です。
直訳すれば『解毒剤 -前向きな考え方に耐えられない人々の幸福』といったところでしょうか。
この原題と比べると、「ネガティブ思考こそ最高のスキル」という邦題は、やや踏み込みすぎている印象を受けました。
実際に読んでみた感覚としても、「ネガティブ思考が良い」という主張というより、「ネガティブ思考も使い方次第で意味を持つ」という内容だと感じました。
少なくとも、ポジティブ思考が常に良い結果をもたらすとは限りません。
場合によっては、ネガティブな視点を持つことで予防線が張られ、大きな失敗や事故を避けられることもあるでしょう。
ネガティブな状態にあるということは、自分を一歩引いた位置から観察できている状態だと言い換えることもできます。
本書では瞑想の効果についても触れられていましたが、これは「自分の状態を客観視する」という点で、ネガティブ思考とも通じるものがあると感じました。
瞑想は他の本でも度々勧められているので、今後意識的に取り入れていきたいと思います。
邦題には多少の疑問を感じたものの、内容自体は読み応えがありました。
必ずしもポジティブである必要はなく、ネガティブ思考が自分を守る役割を果たしている場合もあるという点に気づけた一冊でした。















