いかなる動機で仕事をするか

今回ご紹介するのは、新渡戸稲造『修養』(致知出版社)です。

定期購読している『致知』の新刊情報として掲載されていました。
積読になっていたものの、手に取ることができてよかったです。

新渡戸稲造といえば、明治・大正期を生きた人物です。
諸外国に日本人の姿を紹介した『武士道』で知られている方も多いかと思います。この『修養』は日露戦争が終わったころに書かれたものです。修養とは「修身養心」であり、「身と心との健全なる発達を図るのが目的」としています。そのための手段や考え方について項目ごとに書かれています。

読んでいるととても背筋が伸びるような一冊でした。
これらを自分が実践できていると胸を張って言えるわけではありません。それでも大きく道を外しているわけではないのかなと思いました。心と体のバランスの調和を図っていくためにすべきことは時代を経ても変わらない部分が大きいのかなと思いました。

この本の中で読書会のことについても書かれていました。
この時代における読書会というと寺子屋からの流れを継いだものが多いと想像していました。今でいう課題本読書会で決まった本を読んできて皆でそれについて討論するものです。新渡戸氏が触れられていたのは各々が読んできた本について話すというものでした。そうすることで自分が読んでこなかった本についての知見を手に入れられるというものでした。最終的には興味を持った本については読むべきだと思います。それでも入り口としてはこれでも大丈夫だと改めて感じました。

 

特に印象に残ったのは仕事に対する姿勢です。

仕事をするよりも、大切なことがあると思う。

それは仕事の動機である。

いかなる動機で仕事をするかということである。

新渡戸稲造『修養』(致知出版社)(p471)

とあります。
あること(to be)がまずあって、そこになすこと(to do)があると書かれています。

さらに続きます。

to beといえばto be goodすなわち善き人であれということで、to do といえどto do goodで善を行うことである。

新渡戸稲造『修養』(致知出版社)(p471)

仕事というと何をするかを基準に考えてしまいがちです。
これは自分に向いている仕事だろうかであったり、天職が他にあるのではないかと考えたことがあります。そうやって悩みながらも働き続けています。たとえ転職するとしても後ろ向きな理由でするとまた何かあったときに離れる理由を生み出してしまうのではないかと思います。それならば何をしているかは案外重要なことではなく、どういう気持ちで事に臨んでいるかが大事なのだと思いました。

『自警録』も手元にあるので引き続き読んでいきます。

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