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こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)と申します。
「本を語る、人と繋がる」をテーマに、札幌ゼロ読書会の運営をしています。
また、ブログやSNS、ポッドキャスト等の発信活動を通して、本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。
今回ご紹介する本は、高橋久美子『いい音がする文章』(ダイヤモンド社)です。
著者の高橋久美子さんは脱退するまでチャットモンチーのドラマーであり、作詞も担当されていました。
バンドを離れてからは作家としても活動しており、また一年の半分は地元愛媛で農家をしているとのことです。
そんな音楽に精通している方の文章に関する本ということになります。
言葉は音であり、音にはリズムがあるのだと感じました。
私は本を読むスピードが決して速いほうではありません。
速読術をかじったこともありますが、自分がしたい読書ではないと思い、あまりその技法を使うことはありません。
その理由を深く考えることはなかったのですが、本書を読んでなるほどと思いました。
文章のリズムを楽しむことこそ読書の醍醐味ではないだろうか。
高橋久美子『いい音がする文章』(ダイヤモンド社)(p19)
とあり、その通りだと思いました。
音の響きを楽しむ人のことを「音派」としており、私もそれに属するなと思いました。
古典といえる文章でもスラスラと読める場合は、この音のフィーリングが合っているのだなと思います。
私はブログの原稿記事をもとにPodcastを収録しています。
書き言葉と話し言葉は違うので若干変えながら話すことはありますが、自分のリズムになっているかの確認でもあるのだなと思いました。
読んでみることでここは漢字じゃないほうがいいなと思うところもあります。
「。」が冷たい印象を与えるという「マルハラ」なんて言葉もあります。
それを生み出しているのは普段と与える印象のギャップではないかと思います。
本人が自然だと思うならそれでいいし、変に評価や反応を気にするばかり、自分の文章がもつ特性を失ってはもったいないです。
歌詞も書かれているということで歌についても書かれています。
曲については歌詞がいいなという場合は曲や編曲によるものもあるし、逆の場合もあるということです。
どちらかがいいからそれで完結しているわけではないというのが音楽の魅力なのかもしれません。
紙の本ならではの工夫もありました。
紙の本が好きな方はきっと大切にしたい一冊になると思います。
文章を音で考えるきっかけにもなりましたし、この本自体が「いい音」の文章だったなと思います。
高校生のときにチャットモンチーをよく聴いていたので、また聴いてみようと思います。