今回ご紹介する本は、坂口恭平さんの『生きのびるための事務 全講義』(マガジンハウス新書)です。
同タイトルのベストセラー漫画のオリジナルテキスト版です。
偉大なる芸術家もやみくもに好きなことをやっていたわけではなく、そこには戦略的な行動があったと言います。
その戦略こそが〈事務〉です。
重要な事務は二つあります。
それはスケジュールとお金の管理です。
それさえクリアすることができればこわいものは何もありません。
たとえ途中でうまくいかないことがあったとしても修正をすればいいわけですし、それはうまくいくための過程の一部となります。
本書を読んで私も10年後の理想の1日のグラフを作ってみました。
10年後の理想の1日に対していますぐに実践できることはたくさんあるのだなと感じました。
今、日々を漫然と過ごしていて突然理想がやってくることはありません。
一日一日を積み上げていくことによって未来が作られていきます。
それならば今すぐにでもできることから着手していくことが大切なのは想像にたやすいことだと思います。
もう一つの重要な事務がお金の管理でした。
これに関してはまずは固定費を把握することです。
そのうえで必要ないものを減らし、支払いの猶予があるものは先に延ばすことも選択肢に入れるということです。
これに関しては日々家計簿アプリを使っているので実践できているかなと思います。
坂口さんの経験をもとにジムと名づけたインナーチャイルドと対話をする形式で話が進められています。
〈事務〉がうまくいけば、夢を志なかばであきらめてしまうことは無くなるんじゃないかと思います。
私は本の魅力や読書の素晴らしさを「読書セラピスト」の肩書きで行っています。
この活動だけでは生活はできていません。
別に定職があることで続けることができています。
一つの収入源に固執しないのもやり方としてありだと思います。
そのために具体的に考えていくことが大切ですし、好きなことを続けていくための仕組みづくりが大切です。
今のやり方を続けていけば、私の場合読書セラピストの活動を続けたいのに辞めるという状況にはならないです。
数年前と変わっている部分もありますが、それは全て良い方向にです。
本書を読んで自分の進む方向性が間違っていないのだと確信を持つことができました。
特別講座としてほぼ日の糸井重里さんとの対話が収録されています。
坂口さんも私と同じ双極性障害をもっています。
(坂口さんは躁鬱病と表現しています)
タイプもバイタリティも違うので真似できないところは多々あります。
私は服薬をしています。
それは躁状態を防ぐためです。
低く安定させることが理想とされますが、当事者としてはそれでは辛いところが正直あります。
気分を上げる薬はないと主治医に言われたことがあるので、生活を整えることでこの辺りはコントロールしていきます。















