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フジモトのカクロンでも紹介をしました。
今回ご紹介するのは、齋藤孝『読書力』(岩波新書)です。著者の齋藤孝さんは明治大学教授であり、『声に出して読みたい日本語』(草思社)や3色ボールペン活用に関しても『』(フォレスト出版)等で有名です。
この本は、この「なぜ読書をしなければいけないのか」という問いに、答えようとするものだ。
齋藤孝『読書力』(岩波新書)(p3)
とあるように、読書の必要性について答えを示そうとしています。今や電車内で本を読んでいる人は少数派で、読書離れが叫ばれて久しい状況です。私自身、本を読むことには計り知れない恩恵があると感じていますが、それを強要するのは適切ではないとも考えます。大切なのは、自然と読書が日常の一部になるように導き、環境を整えることだと思います。
そもそも、「読書力」とはどのような状態を指すのでしょうか?
著者は次のように定義しています。
さて、私が設定する「読書力がある」ラインとは、「文庫百冊・新書五十冊を読んだ」というものだ。「力」を「経験」という観点から捉えた基準だ。
齋藤孝『読書力』(岩波新書)(p8)
読書は単なる娯楽ではなく、名作と呼ばれる作品に触れることが理想的です。しかし、それには段階があるので、少しずつ挑戦していけば良いのではないでしょうか。
実際に私も、課題本を使った読書会を開催しようと考えています。現在の読書会は、参加者がそれぞれ本を紹介し合う形式です。一般的な読書会というと、共通の本を読んで対話することが多いです。かつてはビジネス書を中心に読書会を開催していた時期もありました。コロナ禍でオンライン開催を試みたこともありました。正直あまりピンとこず、やめてしまいました。今後は名作とされる文庫本や新書を課題本にして、読書会を再開するつもりです。
この本を読み進める中で、論調がやや強めに感じられましたが、内容には納得できる部分が多くありました。読書に慣れていない人がこの本を手に取って読書を始めるというよりは、すでに本に親しんでいる人が、さらに読書の魅力に気づき、それを他者に伝える重要性を再確認できる一冊だと感じました。