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こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。
「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会の運営をしています。
また、ブログ、SNSやポッドキャスト等の発信活動を通して、本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。
今回紹介する本は、小野寺史宜さんの『ライフ』(ポプラ文庫)です。
以前、読書会で紹介いただいた本です。
物語の主人公は井川幹太という青年です。
二社勤めた会社を辞めており、今はコンビニのアルバイトをしながら結婚式の代理出席等をしています。
日常の生活を送りながら、周りの環境や接する人から影響を受けていきます。
幹太は学生時代から同じアパートに住んでいます。
学生時代は学生同士でつるんでいましたが、卒業後は離れ離れになり、「いつか会おう」の約束がなかなか実現しない状況です。
同じアパートに住む人にも変化があり、ある時、上の階に住んでいる人の足音が大きいことに気づきます。
ただ、関係性を意識して直接言うことをしないでおいています。
自身の家族にもついて触れられています。
父親が浮気をしましたが、病気が見つかったことにより母親が最期まで看取りました。
その後、母親は再婚をしました。
コンビニでバイトをしていることから就職の案内等を受けるところもありました。
印象に残ったところを紹介します。
「砂糖とミルクぐらいは置いときな。
自分がつかわなくても、そのぐらいは当たり前に置いておく。
人の生活って、そういうもんだよ」
小野寺史宜『ライフ』(ポプラ文庫)(p39)
幹太の母がアパートに訪れ、コーヒーを飲み、去り際に言った言葉です。
「そういうもんだよ」ということがそういうものなのかと感じました。
何か特に大きな出来事が起こるわけではありません。
人と人との出会いやつながりから幹太の考え方が少しずつ変化していきます。
私は近所トラブルもなく、かといって同じところに住む人たちとはすれ違った時にあいさつをするくらいです。
時として近所の人からも何か影響を受けたり、考えたりすることはとても大切なんじゃないかと思いました。