西林克彦『わかったつもり 読解力がつかない本当の理由』(光文社新書)

今回ご紹介するのは、西林克彦さんの『わかったつもり 読解力がつかない本当の理由』(光文社新書)です。

本屋さんで平積みされているところを発見しました。

高校生のときに先生におすすめされて読んだのを思い出し、本棚から引っ張り出しました。

私が購入した2007年時点で11刷でしたのでその時からすでに読まれ、評価されている本であることがわかります。

 

本書は「文章をよりよく読むためにはどうすればいいか」について書かれています。

タイトルにもなっている「わかったつもり」というのは、「後から考えて不充分だというわかり方」と本書では定義しています。

そんなことがあるのかと思いますが、小学校の国語の教科書に掲載されている文章でもそのことを感じることができます。

 

読んでみてわからないところはなかったけれども、指摘をされることでわからないと気づくこともありますし、理解が深まることもあります。

これは書いてあることから自由に解釈をするというのとは異なります。

文章を読んでいくうえで、想像や仮定は必要なものですが、そこには文章に即しているという整合性が必要になります。

 

事前知識があるほうが速く読めたり、理解が深いような気がします。

しかしそれは時として文脈を予測して書かれていることをなぞっているだけであったりします。

事前知識があるというのは理解を深めるのに障害になってしまう場合もあるのかもしれません。

 

「わかったつもり」から脱却するための一つの手法として、おすすめされていたのが「まとめ」をつくってみるというものでした。

それがあまりにも簡単な場合は「わかったつもり」を疑ってみるのをおすすめされていました。

 

課題本読書会では「わかったつもり」を脱却した状態で作品に触れ、新たな気づきを得ることができればと思います。

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浅倉秋成『六人の嘘つきな大学生』(角川文庫)

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