今回ご紹介する本は、中野ジェームズ修一さんの『すごい股関節』(日経BP)です。
副題として「柔らかさ・なめらかさ・動かしやすさをつくる」とあります。
著者の中野ジェームズ修一さんはフィジカルトレーナーで、特に有名なのは、駅伝の競合である青山学院大学長距離部門のトレーナーとしての活動です。
本書では、トレーナーの観点から股関節の重要性や魅力、ケアの方法、鍛え方について詳しく書かれています。
人間には他の動物と異なる唯一の特徴があります。
それは直立二足歩行ができることです。
人間と遺伝子が限りなく近いチンパンジーも移動時には四足歩行をします。
ちなみにペンギンも二足歩行をしているように見えますが、その膝は曲がっているとのことです。
二足歩行が可能になったことで手が自由に使えるようになり、道具が発明されたとも言われています。
ただし、股関節と大腿骨の構造を見てみると、四つん這いのほうが位置的に安定していると言われています。
それを補うのが多くの筋肉です。
筋肉にはそれぞれ異なる機能があるため、バランスよく鍛えたり、柔軟性を保ったりすることが非常に重要です。
また、人間の関節や臓器も消耗品であり、使い続けるうちに衰えていきます。しかし、体を動かすことによってその衰えを補える面も多くあります。
それ以上に、体を動かさなくなることが、機能の衰退を早め、認知機能にも悪影響を及ぼす可能性があります。
私は腰痛を持っていましたが、お尻周りのストレッチを始めてからは、ほとんど悩まされることがなくなりました。
体の硬さはまだ残っていますが、日々のストレッチやトレーニングを取り入れ、これからも動かしやすい体づくりを続けていきたいと思います。