手紙を通して思いを伝える

今回ご紹介する本は、森沢明夫さんの『水曜日の手紙』(角川文庫)です。

 

以前、いわた書店の一万円選書に当選した際に森沢明夫さんの『大事なことほど小声でささやく』(幻冬舎文庫)がありました。

いい小説だったなと思っていたところでいわた書店に行った際に、こちらの本を見つけたので購入をしていました。

 

物語のあらすじを紹介します。

とある日の水曜日の様子を手紙にしたためて送るとまた別の人の水曜日の手紙が送られてくるというサービスが登場します。

現在は行われていないようですが、実際にあったサービスをもとにされているとのことでした。

そのサービスを利用したふたりと、運営をする人の直接は交わらないものの手紙を通して生活の様子が変化していく様子が書かれています。

 

手紙を送る機会というものはめっきり減ってしまったのではないだろうかと思います。

年賀状を書かなくなった人も多いように思います。

私は読書会の参加のお礼として毎回ではないのですがハガキを書くようにしています。

複写ハガキの控えを使用して、自分が書いた文章も残すようにしています。

手紙は送るまでにいくらでも時間をかけることができます。

でも、一度送ってしまうと修正をすることはできませんし、その手紙をどうするかは相手次第ということになります。

メリットでもデメリットでもあるのが書き言葉であるのでは細かいニュアンスが伝わらないこともあります。

もっと言えば今作品のように知らない人同士のやり取りでは、相手が本当のことを言ってるとは限らないということがあります。

手紙というのは相手からのメッセージでありながら、それをどう読み解くかどうかは自分次第なのだと感じました。

また誰かに救いを求めるようなことがあって書くことがあっても自分の言葉として書いた時点で半分以上は解決に向かっているのではないかと思いました。

 

「いつの」曜日の手紙にするかということで、水曜日が選ばれているのがなんともいいなと思いました。

私はシフト制なので曜日ごとの色が強いのですが、平日勤務のルーティンの方にとってはちょうど真ん中ということで、落ち着いた感覚の曜日ではないかと内省するには良い曜日であるように感じました。

 

私としてはこれからも手紙を書き続けようと思います。

そのなかで生まれる交流があったらいいなと思います。

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