望月竜馬『I Love You の訳し方』を読んで考える、愛の伝え方。

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「今日は月がきれいですね」と異性に言われたらどう思いますか? なんと返事をしますか?

「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌で読書会を開催しています、本のチカラで癒しと安らぎを与える読書療法士の井田祥吾(@shogogo0301)です。

このような逸話があります。

かつて英語教師だった夏目漱石が“I love you.”を学生が「我君ヲ愛ス」と訳したのを日本人はそんなにストレートに言わないのだから、「月がきれいですね」くらいにしておけといったというお話です。

史実として残っているわけではないので実際のところはわからないそうです。

でも漱石ならこんなこと言いそうだよねというのとその言い回しがなんとも軽妙で良いものです。

 

好きな人がいて付き合いたいなというときにわざわざ「わたしはあなたのことが好きです。付き合ってください」とは言わないのかもしれません。

せいぜい「好きです。付き合ってください」くらいかなと思います。

主語があって目的語があってという文法が英語の場合必要なのはたとえ2人の話の環境であっても神という存在を意識しているからというのを聞いたことがあります。

それが日本語の場合はあなたとわたししか今この場にいないのだからわかるでしょうとはたらくわけです。

 

そうはいっても自分の気持ちを正直に伝えるというのはむずかしいです。

「好き」といってもどれくらい好きなのか、どう考えれば自分の気持ちが100だとしてその気持ちを100のまま伝えることができるのか、それをずっと模索し続けて時が流れてしまうことが、どうやらわたしの場合あるようです。

100に届かなくてもとりあえず伝えてみる勇気があればいいのにとたまに思うことがあります。

 

この本では古今東西あらゆる作家さんが文章表現をした愛の形が記されています。

お気に入りは誕生日がちょうど100年前の芥川龍之介です。

妻へ当てたらラブレターが印象的でした。

 

愛情表現や相手に想いを伝えることは得意ではありません。

以前、松浦弥太郎さんの本で読んで「会えたら会いたい」というのは好きです。

 

色々な表現があって楽しめる一冊です。

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