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今回ご紹介するのは、水野仁輔さんの『カレーの対話 第3巻 あのカレー店がうまい訳』(イートミー出版)です。
“カレーの人”水野仁輔さんとカレー店主18人との対談が収録されています。小冊子『LOVE SPICE』で読んだことがあるものもありましたが、こうしてまとめられたもので読むことができてよかったです。写真等はいっさいありませんが、読んでいるとお腹が空いてくる感覚がありました。札幌からはそう簡単にすぐ行くことはできませんが、行きたいお店リストにいくつも登録をしました。
札幌のお店は、gopのアナグラの久保田信さんと村上カレー店プルプルの村上義明さん、スープカレーSOUL STOREの清水元太さんの対談記事が載っていました。これらのお店にはいずれも行ったことがありますが、職人芸を感じさせる素晴らしい一皿です。このようなカレーを食べられるお店が全国にまだまだあるのを思うととてもワクワクします。
スパイスがあってこそのカレーですが、その使い方や考え方は人それぞれだと感じました。自分の作りたいカレーにとっての正解や主張といったものがそれらを決定づけるものなのかなと感じました。
18のお店は水野さんが好きなお店だそうです。水野さんはお店の採点やランキングはしないポリシーだそうです。実際にこの本でもしていません。その理由としては、お店に対する「尊敬」と「そもそも意味がない」ことをあげていました。尊敬というのはお店をやっていない自分がそこに挑戦している人たちを評価できないということです。「意味がない」というのは好みは人それぞれなので、それこそ評価による喧騒は無意味とも言えます。ただそれでも好みはあるわけで好きな人たちとは話をしたいということでラブレターのようにつくられたのがこちらの一冊です。この評価の感覚はわたしが本に対して考えていることとまったく同じでした。わたしも本の感想を書くときに星や点数で評価をしていません。その本から受けた良い面を探して書くようにしています。それはグルメレポーターの方がイマイチな料理を口にしたときの「好きな人にはたまらないでしょうね」とは違います。書いてあるものに真剣に向き合っていればどこか心に残るものはあるのではないかと思います。あればその感情にていねいに向き合っていけばいいのではないかと思っています。
水野仁輔さんが好きなカレー店主との対談です。好きに向き合うことの大切さとそこに情熱をかける人たちの熱さを感じ取ることができました。