『春、出逢い』で味わう、青春のみずみずしさ

今回ご紹介する本は、宮田愛萌さんの『春、出逢い』(講談社)です。

本屋B&Bのオンラインイベントをきっかけに手に取りました。

少しの間積読としていましたが、タイトルに「春」が入っているので、いまだ! と思い、手に取りました。

 

著者の宮田愛萌さんはアイドルグループの一員として活動されたのちに文筆業を行うようになったようです。

今作は、短歌甲子園に出場することになった高校生の群像劇です。

章ごとに登場人物が変わっていきます。

その書き方や視点も素敵だなと思いました。

 

作品のなかでは実際に短歌甲子園の様子も描かれており、短歌も掲載されています。

登場人物たちがいかにも詠みそうだと感じ、違和感がありませんでした。

実際に宮田さんは大学で短歌の授業を受けていたことをオンラインイベント内でお話しされていました。

楽に単位が取れると聞いていたのに課題が大変だったそうです。

実はその課題の内容を勘違いしていたというオチがありました。

しかしそれによって腕が磨かれていったというのはもしかしたらあるのかもしれません。

 

私はもう高校生に戻ることはありませんが、その年代だからこそ感じられる感性や付き合い方というものがあると思いました。

青春時代に感じたみずみずしさをこの作品から味わうことができました。

 

初回限定として特製短歌しおりが挟まれていました。

そちらを紹介します。

ありふれたものを語った その口が

言葉を尽くして好きと言ってる

ひとつひとつの言葉を優しく包んでくれているようなそんな感性も素敵だなと思いました。

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