松浦弥太郎『おいしいおにぎりが作れるならば。』(集英社文庫)

こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。

「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会の運営をしています。

また、ブログ、SNSやポッドキャスト等の発信活動を通して、本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。

 

今回紹介する本は、松浦弥太郎さんの『おいしいおにぎりが作れるならば。』(集英社文庫)です。

副題として『「暮しの手帖」での日々を綴ったエッセイ集』とあります。

かつて「暮しの手帖」の編集長を務められていました。

そこに掲載されていたエッセイをまとめたものということになります。

 

松浦弥太郎さんの文章を読んでいてすごいなと思うところは、古さを感じさせないことです。

これは、どれだけ昔のものを読んでも言えることです。

生きていくうえで大切にしていくべき本質というものはいつの時代も変わらないのだなと感じさせられます。

 

やさしい言葉の中にもこれだ、と思わせてくれる一文が発見できるのも魅力のひとつだと思っています。

私はしるしを入れながら本を読んでいますが、今回も角を折り、線を引きの連続でした。

 

松浦さんがお母様とおにぎりをつくられた話が印象的でした。

タイトルもこの話からつけられています。

学校の調理実習で手順通りに作っていく様子に弥太郎少年は違和感を感じました。

それを話すと「料理ではない」と言われておにぎりをつくることになりました。

 

印象に残ったところを紹介します。

暮らしや仕事を考えるとき、僕は必ず、このときに母と一緒に作ったおにぎりを思い出す。

おにぎりの作り方は単なる方法ではなく、楽しさや、やさしさや、愛しさであり、暮らしや仕事への心構えのすべてを表しているのではないかと思っている。

松浦弥太郎『おいしいおにぎりが作れるならば。』(集英社文庫)(p76)

おにぎり作りを通して学んだことが仕事への姿勢に活きているというなんとも敬服するエピソードです。

おいしいものを食べることはお金を払えばできることではなく、その人の愛を感じる行為なのだと感じました。

その人の愛を感じることができれば、美味しく楽しく食卓を過ごせるような気持ちになりました。

 

これからも松浦さんのエッセイを読んで色々な視点を学びたいと思います。

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