今回ご紹介する本は、『こころの科学 2024年11月号』(日本評論社)です。
𝕏でこの雑誌の投稿を見かけ、興味を持って購入しました。
私は、特集記事になっている双極症の当事者です。
双極症は「双極性障害」とも呼ばれ、以前は「躁うつ病」という名称でした。
うつエピソードがあるものの、うつ病とは治療方針が異なります。
そのため、「実は双極症だった」というケースが多々あるようです。
私は大学生のときに体調を崩し、統合失調症と診断されました。
大学を中退し、気持ちが沈むこともありましたが、就労移行支援事業所に通い、就職することができました。
それから5年ほど経った頃、まとまった休みをもらえることになりました。
その期間に「やりたいことを全部やる」くらいの気持ちで過ごしていたところ、入院が必要な状態になりました。
そのとき、診断が双極性障害に変わりました。
振り返ってみると、学生時代から急にスイッチが入ったと思ったら、突然切れてしまうことがありました。
その傾向に気づき、診断がついたことでショックというよりも納得する部分のほうが大きかったです。
統合失調症と診断されてから、主に一般書を中心に大量の本を読みました。
大学受験のときよりも勉強した気がします。
もちろん、集中力が落ちている時期もあり、うまくいかないこともありました。
それでも、「もし学んでいなかったら」と思うことがたくさんあります。
病気や障害があっても、健康のためにすべきことにおいて、健常者がやらないほうがいいことなどないと思っています。
規則正しい生活リズム、バランスの取れた食事、適度な運動、そして服薬。
結局は、これに尽きると感じています。
私にとって、文章を書くことも大切な習慣です。
日記を書くのはもちろん、体調を点数で記録するようにもしています。
また、体調が安定してからは「読書会」というコミュニティを持つことで、家族や職場以外の人とのつながりを築けたことも、大きな支えになりました。
私は、体調を崩すと入院が必要なレベルまで悪化してしまうため、「Ⅰ型」と診断されています。
しかし、症状は人それぞれ異なり、私の場合、1日の中で多少の浮き沈みはあるものの、週5日働くことができています。
これからも健康的な毎日を送るために、これまで続けてきたことを当たり前のように続けていけたらと思っています。