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こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。
「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会の運営をしています。
また、ブログ、SNSやポッドキャスト等の発信活動を通して、本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。
今回ご紹介するのは、夢枕獏(作)と谷口ジロー(画)による『神々の山嶺』(集英社文庫)です。
写真家・幡野広志さんがカメラに関する漫画として紹介されており、それがきっかけで手に取りました。
「なぜ山に登るのか?」と聞かれて「そこに山があるから」と答えた話を聞いたことがある方も多いでしょう。
この言葉を残したのは、イギリスの登山家ジョージ・マロリーです。
彼が世界最高峰エベレストに挑んだ際にした発言として知られています。
マロリーは、エベレスト初登頂の記録を残すためにカメラを託されましたが、彼は失踪してしまい、山頂まで到達したかどうかは分かりませんでした。
そんな中、ある時ヒマラヤの街で、深町という人物が古いカメラを古物商で発見します。
そのカメラの中にネガが残っていれば初登頂の真相がわかるのではないかと推測されます。
そこから、このカメラを巡る物語が広がっていきます。
私は高校時代、山岳部に所属していました。
天候の悪い中でも登ることはありましたが、命の危険を感じることはありませんでした。
エベレストの標高は8,848mです。標高8,000mを超えるエリアは「デスゾーン」と呼ばれ、人間が生きられる領域ではありません。
そのような極限の状況に身を置くと、なぜ自分が苦しい思いをしてまで山を登っているのか、生きるとはどういうことなのか、考えさせられることでしょう。
マロリーが所持していたとされるカメラを見つけた深町が、この作品の主人公です。
そして、物語の重要人物として羽生丈二という孤高のクライマーが登場します。
彼は言葉が不器用ですが、その不器用さにもかかわらず、強く惹きつけられる魅力を持っています。
この作品は、登山が好きな方にはもちろん、ぜひおすすめしたい一冊です。