イベント情報
読書会等のイベントは お知らせ をご覧ください。
募集の案内はLINEでも行っています。
どこかの月曜日8時を基本として配信しています。
申込はLINEから可能です。
よければ登録をお願いします。
本題はこちらから
こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)と申します。
「本を語る、人と繋がる」をテーマに、札幌ゼロ読書会の運営をしています。
また、ブログやSNS、ポッドキャスト等の発信活動を通して、本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。
今回ご紹介するのは、チョン・ジヘさん著(原田里美さん訳)『私的な書店ーたったひとりのための本屋ー』(葉々社)です。
本屋B&Bのオンラインイベントをきっかけに本書を知りました。
かわいいイラストにも惹かれました。
韓国の本屋事情も知れたら面白いかなと思い、書籍の購入とイベントへの参加をしました。
著者のチョン・ジヘさんは韓国で「私的な書店」という本屋を経営されています。
副題として「たったひとりのための本屋」とあります。
一般的にイメージされる本屋さんはふらっと立ち寄り、面白そうであれば立ち読みをして購入する流れだと思います。
私的な書店では一人ずつカウンセリングをして、その結果を元に後日本を郵送するというスタイルをとっています。
この方法に至るまでの道のりと苦労がこのエッセイのなかで語られています。
編集者としてキャリアをスタートさせましたが、関わる全ての本に同じように情熱を注げないことに気づき退職をされました。
次に書店員として働きます。
そこでも想像していたこととは違う現実もあります。
それでももちろん収穫となる部分もあったようです。
書店をオープンしながらもそのような試行錯誤は続けられています。
ここ最近になって好きなことを仕事にしようという機運が高まっているように思います。
ただやってみないとわからないことというものは多々あります。
ジヘさんは読書感想文をほめられた出来事から本に関わる仕事をするものだと思っていたようです。
その道に進むなかで好きが膨らむ部分もあれば、これは違うなと感じる部分もありました。
紆余曲折を経て、カウンセリングをする本屋にたどり着いたことについてこのように語られています。
「本屋」の枠組みに、私が好きで自信のある仕事を足して、やりたくなくて気が進まない仕事を引いたのです。
チョン・ジヘさん著(原田里美さん訳)『私的な書店ーたったひとりのための本屋ー』(葉々社)(p87)
好きを追い求めるだけでなく、ちゃんと引いてあげるという感覚を持つことが大切だと感じました。
ちなみにサイン本には韓国語でメッセージが添えられていました。
機械翻訳してもらうと、「好きなことを私らしく持続可能に!」と書かれているようです。
社会全体として持続可能性を高めていくことは大切ですが、個人レベルの生活でも大切な考え方だと思いました。