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今回ご紹介するのは、糸井重里さんの『ほぼ日刊イトイ新聞の本』(講談社)です。
『ほぼ日刊イトイ新聞の本』を手に取ったきっかけは、仕事や日常生活に新しい視点を取り入れたいという思いからでした。
私はシフト制の会社勤めをしており、1日の勤務時間が決まった中で効率を重視して働いています。
しかし、糸井重里さんの高校時代の先生が教えた「多忙は怠惰の隠れ蓑」という言葉に触れたとき、自分自身の働き方や考え方を改めて振り返るきっかけを得ました。
『ほぼ日刊イトイ新聞』は、糸井さんがインターネット黎明期に「おもしろそう!」という感覚を軸に立ち上げたウェブサイトです。
本書では、その運営の中で糸井さんが大切にしてきた哲学が紹介されています。
その中で特に印象的だったのは、「高校生の文化祭のように楽しむ」姿勢や、「仕事をお金で測らない」という柔軟な考え方でした。
この本を通じて、仕事や生活に情熱や楽しさを取り入れることの大切さに気づきました。
中でも、冒頭に紹介した「多忙は怠惰の隠れ蓑」という言葉には衝撃を受けました。
日々の仕事に追われていると、「忙しいから仕方ない」と自分に言い聞かせてしまうことがあります。
しかし、この言葉が示すように、その忙しさが「考えることから逃げている」状態を隠している可能性もあるのではないかと感じたのです。
この視点は、私にとって働き方を見直すきっかけになりました。
実際、私はスティーブン・R・コビー氏の『7つの習慣』(キングベアー出版)の考え方を参考に、業務の優先順位をつける工夫をしています。
具体的には、一旦業務内容をすべてメモに書き出し、それを俯瞰することで、本当に取り組むべき仕事を見極めています。
この方法は、単に「やるべきことを順番にこなす」だけの働き方から脱し、より意識的に行動する助けになっています。
しかし、今回の読書を通じて、さらに「面白さ」や「情熱」を基準に仕事を見つめ直す重要性を学びました。
これからは、メモを取る際に「最もやりたいこと」「最も意味を感じること」に印を付けるなど、楽しさを意識した優先順位の付け方を取り入れたいと思います。
この本を読んで私は、「忙しい」という状況に流されるのではなく、本当に大切だと思うことに向き合う時間を意識的に作ることの重要性を感じました。
糸井さんのように柔軟で自由な発想を仕事や生活に取り入れながら、情熱を注げる瞬間を大切にしていきたいです。
この本は、日々の暮らしをより豊かにするための大きなヒントを与えてくれた一冊でした。