今回ご紹介するのは、いがらしわたる『メイプルリーフな夜 第一話 雨宿り』です。
著者のいがらし君とは高校一年生のときに出会いました。その時から仲良くしてもらっています。私が大学を中退して北海道に戻ってきたあたりの頃から月一程度で会うようになりました。今でも大きな影響をもらっています。このブログでも紹介している『致知』を紹介してくれたのも、札幌ゼロ読書会の名前の由来にもなっている勉強会「ゼロ会」の発起人でもあります。とても器用な方なので本職はウェブデザイナーだと思っています。札幌ゼロ読書会のロゴやこのブログタイトル「本の話をしよう」、名刺のデザインを手掛けてもらっています。ウェブデザインだけでなく、あらゆることにおいて一級品のクオリティを発揮している印象を身近で見ていて感じます。
そんな彼のおそらく今後のライフワークにもなっていくのが小説の執筆だと思います。以前も提示されたお題で小説を書いていくというのをやっていました。今回のこの冊子が紙媒体で読める最初のものです。
数十年と小説を読んできて初めての体験がありました。それは小説のオープニングテーマがあるということです。曲を聴いてから本文へと入っていきました。エンディングテーマもあります。これはなかなか面白いなと思いました。斉藤和義さんに歌詞を書いてほしいと言われた伊坂幸太郎さんが小説なら書けますと返した話があります。それとはまた違った構造です。小説というとどうしても活字を眺めるだけなので、聴覚に訴えかけるものがあるとイメージが膨らませやすくなるのだと感じました。以前、キングコングの西野亮廣さんが絵本をチームで作るときに曲を作る話をされていました。感覚としてはこれに近いのかなと思います。特筆すべきなのは小説も曲も一人でやっているということです。
タイトルにもなっている「メイプルリーフクラブ」は実在しているお店をモデルにしているとのことです。音楽とお酒とゲームが集まる素敵な雰囲気のバーであることをが伝わってきます。
話の内容としては、雨の中、傘を忘れてどうやって帰ろうか思案する女性が登場するところから始まります。そういう日は仕事でもモヤモヤした出来事があったりするものです。どこかで雨宿りをしようと偶然見つけたお店がメイプルリーフクラブでした。入りにくそうな雰囲気を感じつつも惹かれて入店をします。そこには温かい雰囲気のマスターとママさんがいました。バーでお話をして、と話が進んでいきます。30ページ弱の一話になります。オムニバス形式で進んでいっても、この女性を主人公に深堀をして展開していっても面白そうだなと思いました。素敵な小説になっていく期待感がありました。
これからどのような展開になっていくのかを楽しみに、第二話以降を待ちたいと思います。
私はこれを読んでモデルになった同名のお店がどのようなところなのかとても気になりました。普段接している友人がこれだけのものを書ける雰囲気のお店ということでとても気になります。
実店舗では私も棚オーナーをしているぷらっとBOOKで購入することができます。棚番号は12、屋号は「わたる書房」です。興味が湧いた方はぜひ足を運んで確認してみてください。















