幡野広志『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』(PHP)

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今回ご紹介するのは、幡野広志『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』(PHP研究所)です。

写真家の幡野広志さんは血液のがんで余命宣告を受けています。

息子さんがいらっしゃいますが、もしかしたら大きくなる頃には自分がいないかもしれないと、息子さんに宛てた手紙のような文章です。

もちろんこうして本で読むことができるので体裁が整えられているところはあります。

赤の他人が読んでも幡野さんに年齢が近い立場であっても教育に関してや生き方に対してこうしていこうと思えるところがいくつもありました。

 

昨今はキラキラネームと言われるものがあります。

具体例をあげて叩かれるようなことはしたくありませんが、きらびやかな漢字を使い読めないという印象を持っています。

名前というものは親から子へのプレゼントです。

幡野さんは優しい子になってほしいという願いを込めて優(ゆう)君と名付けました。

そこで一歩踏み込んで、優しい子になってもらいたかったら自分たちが優しくしなければならないと思い行動していく決意をするような記述がありました。

また仕事で名前を使うときに「幡野優」として、この名前をつけられる人が違和感がないかどうかを確認したそうです。

名前はつけられたからずっと使い続ける言葉の響きなので大切ですね。

 

私は名前の由来を親に聞いたことはありません。

もしかしたら話してくれたことがあるのかもしれませんが、覚えていません。

30歳を超えて聞くことかなぁ、と思いそのままにしています。

ただ、私は自分の名前を気に入っています。

むずかしくて読めないということもまったくと言っていいほどありません。

自分の名前を大切にしていきたいなと本書を読んで思いました。

 

これから親に立場になる方にはもちろん、親との関係性を考えたい方におすすめしたい一冊です。

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