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こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)です。
「本を語る、人と繋がる」をテーマに札幌ゼロ読書会の運営をしています。
また、ブログ、SNSやポッドキャスト等の発信活動を通して、本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。
今回紹介する本は、幡野広志『なんで僕に聞くんだろう。』(幻冬舎文庫)です。
写真家の幡野広志さんによる人生相談です。
タイトル通り、幡野さんは「なんで僕に」と言いつつ、相談に答えていきます。
幡野さんは血液のガンを患っており、余命宣告を受けています。
読んでいて思ったのは、ガンを患っているから幡野さんに相談したくなるわけでも、写真が素晴らしくなるというわけでもないということです。
では、どうして幡野さんに相談したくなるのでしょうか?
一番は幡野さんがウソをついていないというところにあると思います。
印象に残ったところを紹介します。
本音で書くというのがぼくは大切なことだとおもいます。
自分が日々感じていることや、自分がたどりついた答えを、ウソをつかないで書くということをぼくは心がけています。
幡野広志『なんで僕に聞くんだろう。』(幻冬舎文庫)(p124)
とあります。
本音で語ってくれるからこそ、答えに信頼できるのだと思います。
相談に乗るのはむずかしいことです。
この本は、元々が連載ですので、メールを読んでそれを元に回答をされています。
直接話しているわけではないので、細かいニュアンスは想像するしかありません。
幡野さんは文章から相手のことを想像して誠心誠意答えられている印象を受けました。
相談をしている時点でその人の中には答えがあるというのを聞いたことがあります。
私の経験上、困ったときというのはどちらを選んでも大差がないものです。
正解を選ぶというよりは、選んだものを正解だったと思えるように過ごすしかないのだと思います。
もうひとつ、印象に残ったところを紹介します。
相手の答えを見つけて、背中を押してあげるだけでいいのだ。
「あなたはどうしたいの?」このひとことからはじめればいい。
幡野広志『なんで僕に聞くんだろう。』(幻冬舎文庫)(p297)
それをメールの一往復でできるのはなかなかのものだと思います。
相談を受けたらまずは相手の話をしっかりと聴く姿勢を忘れずにいたいです。
ちなみに幡野さんの誕生日は3月1日ということで、私と同じです。
誕生日が近い人にはなんとなく親近感が湧きやすいものがあります。
幡野さんのようなユーモアを交えつつ、真面目にお話ができるようになりたいなと思いました。