今回ご紹介するのは、幡野広志さんの『みんな、普通で困ってる』(筑摩書房)です。
WEB連載されていたものがまとめられています。「ちくまプリマー新書」は中高生を主なターゲットにしていますので、良き先輩からのアドバイスといった感じの本が多いです。社会人が手に取っても得るものが少ないということはなく、私ぐらいの年齢であれば少し先をいく人がどのようなアドバイスをするのか参考になります。実際に幡野さんはこの本のなかで「親のアドバイスは聞かなくていい」と述べています。その理由としては親と子というのは20年とか30年とか差があるわけです。それだけ差があれば世間を取り巻く環境も考え方も変わってきます。そういう人たちのアドバイスを間に受けてしまうのは全てとはいいませんが危険になるときもあります。そういうときにはちょっと先をいく先輩から話を聞くというのは納得です。
私は幡野さんの発信を見ていて、嘘を言わない人だと思っています。誰かにとって不都合な事実であってもそれをちゃんと伝えようとしてくれています。どうしてもネットから仕入れる情報をメインにしてしまうと気付かないうちに思考に偏りができてしまいます。また人間の思考を考えてもポジティブな情報よりもネガティブな意見のほうが広まってしまいます。どちらか一方に偏ることなく、まっすぐな目で見るのが大切だと思います。その点においては正解が誰にもわからない時代を生きているということがあります。科学技術は日進月歩で進化をしています。どうなるかわからないのであれば、幡野さんがおっしゃるように「自分が選んだ方を正解にすること」が大切なのだと思います。
嘘を言わないという点で言うと早生まれの不利さというのが挙げられます。私は幡野さんと誕生日が同じです。そのことをワークショップでお会いしたときに伝えたところ「不利ですよね」と話が盛り上がりました。振り返ってみると確かに体の成長の面では小さい頃、不利だったのかなと思います。ただそれ自体は動かすことのできない事実なので、それをどう受け入れ戦える分野を探すのが大切だと思いました。
好きなことと仕事のバランスについてこの本を読んで考えました。私は正社員として会社勤めをしています。アルバイトから社員になるタイミングで読書会で参加費をいただいていることを伝えたところ副業申請をしてくれということだったので会社に対しては副業という形をとっています。棚貸し本屋ぷらっとBOOKの棚オーナーになるタイミングその範囲を広げた申請をした(つもり)なので本に関するあらゆることをできる状態にしました。でも本に関しては読みたい本を読むというスタンスなので献本のお誘いは途中から断るようにしています。なので本の活動は仕事と趣味の中間のイメージです。お金をもらうという面で仕事というのは必要なものです。でもそれだけだと心はどんどん痩せ細ってしまいそうです。それを回避するためには好きな趣味というものが大事になってきます。これからも本を読むことは趣味としてそこから派生するものに関して少しは仕事のスタンスとして取り組んでいこうかなと思います。
『ラブレター』(ネコノス)でも紹介されていた奥様の宝くじのエピソードがお気に入ります。年末ジャンボ宝くじを毎年買うそうなのですが、目標額が元本割れをするほど低いそうです。最初は理解できなったそうですが、応援をされていました。低すぎる目標を設定したおかげで達成したときには盛り上がっている話はいいなと思いました。
所々に挟まれる幡野さんの写真と文章の中に織り交ぜらる幡野節も楽しみのポイントです。ぜひ手に取ってみてください。















