『致知2025年6月号』の特集テーマは「読書立国」でした。
街の本屋さんがどんどん減っているというニュースをよく目にします。
実際に私の地元にあった本屋さんは閉店をしていますし、自転車で通える範囲にあった本屋さんも数年前に閉店をしました。
今の私は札幌という大きな街に住んでいるので、本に触れる機会そのものは担保されています。
ですが地方都市に住む人には、そもそも触れる機会が少なくなってしまうことによる本離れがあります。
これはなんとかしなければいけないと思います。
そのために今の状況にある私ができることはやはり新刊本を買うことなのだと思います。
図書館は税金で成り立っているので使うことそのものが悪いとは思っていません。
しかし、図書館をたくさん利用することで出版業界に協力するというのは少し距離があるように感じます。
やはり新刊本を買うことにより出版社や著者の方が潤うことにより、また素敵な本が買えるというサイクルに貢献したいと思います。
本が好きであるということを自認する立場から気をつけなければいけないなと感じたところがありました。
それは本を読み慣れている人が振り返ったときにターニングポイントになった本がこれから本を読もうという人に必ずしも適していないのではないかということです。
本を読み慣れていた私でさえ初めて『致知』を手にした時はあまりの内容の深さに読み進めるのに苦労をしました。
本を読む習慣がなかった人が意欲だけで『致知』を渡されると意欲だけを削ぎ取ってしまい離れてしまうのではないかと思います。
読書に恩恵を感じている人は本心から古典や全集を影響を受けた本として挙げられているのだと思いますが、どんな本が受け入れられるかには段階があるように思いました。
今号が届いたときに一番驚いたのがお笑い芸人の小島よしおさんが掲載されていたことでした。
私が学生の頃にブレイクをして、その芸は社会現象にまでなっていたのを覚えています。
ひとりひとりが学んでいくことで、国を支えていく礎を作っていくのだと感じました。
人生というものは大きな海を漂っているようなものであり、本は船の操縦や羅針盤のようなものになってくれるという比喩が素敵だと思いました。
さらに本を読み続けることで考える力が養われ潮流を読むことができることで安全に船を進ませることができると述べられていました。
本を読めば読むほど知らないことが増えていきます。
本を読んでいるはずなのに読んでいない本が増えていきます。
ここまで読めばもう読まなくていいという魔力のようなものがありますが、自分の成長に終わりを迎えないようにこれからも読書に励もうと思います。